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ダウト!10

お待たせしましたっ!
リクエスト小説第十話目が出来ました!
今回前後編で前編のみですが、量はいつもと同じぐらいです。
本編は【続きを読む】からどうぞ!


小さい時、アニメのヒーローや、アイドルなんかに憧れた経験は誰にだってあるだろう。
物語や遠い世界で、彼らは実に格好よく、華麗に活躍している。
そんななにかに憧れて、実際に夢を果たす者が何人いるだろう?

アイドルに憧れて夢を果たすのはまだ出来る。
でも仮面ライダーにはなれないといつか気付く日がくるだろう。

役者になって、その役を貰えることはあるだろうが、きっと君がなりたかったのはそうじゃない。

でもね、君の夢は無駄じゃない。
その正義の心は君を育てる核になる。
変身は出来なくても、君の中には生き続ける。

人はなにも持たずに産まれて来るから。
君が歩んだその道で、君が見た景色が心となって、自分に無いものを埋めていく。

初めは真似ごとだっていいんだ。
誰かに貰ったその心を、少しずつ君の心にすればいい。
いつか振り返る時、君のいる景色は、あの日憧れたそれとは違うかもしれないけれど、きっと誰かの心になるから……。


「警察ですか?はい、事故です……住所ですか?ええっと……」
「せめて事件にしといてくれない?っていうか通報しないで……」
「ああ、正気に戻りましたか。救急車は呼んでありますよ?」
「じゃあそれキャンセルで……」
いつものように街をぶらついていたら、可愛い幼女が歩いていたので道を塞いでみた。
冷めた目をしたこの子は見覚えがある。
毎度おなじみのあのクラスの生徒だ。

ポテンシャルとしてはかなり可愛いとみたが、実際のこの子はかなり地味だ。
長めの黒髪は後ろでピシッと括って、よく言えばポニーテールなんだけど、なんか予定の無いOLの休日みたいになってるし。
あったから着ましたって感じがバリバリの適当チョイスな服装は、この年の子にしてもオシャレに興味が無さ過ぎる。

そして極め付きがさっきも言ったがこの目だ。
現代っ子を象徴する冷めきった目。
なにも期待なんかしてませんけど?って感じが見て取れる。

「すいません、私塾があるので……」
「これこれ、そう急ぎなさんなよ。おじさんのこと覚えてる?」
「ええ、学校でお見かけしましたね。その節はどうも、では……」
「ちょっとは相手してよぉー」
「遊びたいならあの仲良し組と遊べばいいじゃないですか。私は子どもですけど、子どもは子どもでなかなか忙しいんですよ?」
「塾だっけ?何時から?」
「18時です」
「まだ2時間もあるじゃん」
「予習と復習の時間もありますんで」
「なんでそんなに勉強するの?」
「なぜ?いや、勉強しない理由がありますか?」
「あるでしょ?遊びたいとか、だっりぃーとか」
「遊びは勉強が終わればしますよ。寝る前の一時間は読書の時間と決めていますし。それに私は別に勉強を苦に感じたことなんて無いんですが……」
本人はいたって普通に答えている。
嫌味や皮肉で言っているのではないのだろう。

「行きたい学校でもあるの?」
「いえ?学生ですから、勉強しているだけですよ?」
なにを言ってるの?みたいな顔されてる……。
なに……?この子……。

「ゆ、夢はっ?夢はあるでしょ?なんかやりたい仕事とか」
「まだそこまで考えるのは早いかと。今は自分の可能性を考慮して、なりたい職種が出来た時に、より有利な選択が出来るように努力する方が先決ですし」
「公務員でも社長秘書でもなんでもいいから答えるぐらいはしようよ……」
「安定した収入があればなんでもいいですよ?とりあえず今は。高収入に拘るわけでもありませんし。一生仕事に生きようとも思いませんし」
「あ、じゃ夢はお嫁さんかな?」
「結婚はしたいですね、子どもも欲しいですし。まぁ、尊敬できる相手が見つかればですが。出来れば子育てがしやすい社会になってくれていることを願います」
「丸の内のOLかっ!ウェディングドレスが着たいとかそういうのないの?」
「結婚式ですか?式は潤沢なお金があれば、両親の為にもしておきたいですが、別にしないならしないでいいですよ?」
「なんで!?もっとこうなったらいいなぁとか、そういう願望みたいのでもいいから無いの!?」
「別に誰かのせいにするわけでも、自分が置かれる状況が不幸だとも言いませんが、なにかを期待する時代じゃないでしょう?夢のような生活を送れることが無いとは言いませんが、そうじゃなくても別に問題ないと言っているだけですよ。ドレスだって、着たい気持ちもありますよ?でも、なにをおいてもしたいことという訳では無いだけです」
「駄目だ……」
「え?」
「そんなんじゃ駄目だ!おじさんこんな駄目な子見たの久しぶりだよっ!」
「なにか新鮮ですね。いや、自慢じゃないですが、駄目な子という評価を頂く機会はあまりないので……」
おじさん久しぶりにハッスルしてるよ。
これじゃあ駄目だよね?
子どもが夢を見れない世界なんてあっちゃいけないんだ!
もういっそおじさんの力でリーマンショック解決しちゃおうか?
いや、多分それしたらおじさん死ぬわ……。

「あの……そろそろ本当に行かせて貰ってもいいですか?」
「名前……」
「え?ああ、はい、イチゴです」
「名前可愛いなぁああ!?」
「父が一期一会の精神で、出会った全ての人との時間を大切にし、誰に対しても親切な子になるようにとつけてくれた名前です」
「そっちかよ!」
「今日はお話楽しかったです。では機会があればまた……」
「大切にしようよ!?一期一会!イチゴはおじさんともう少し遊んで行くんだよね!?」
力を使ってでも引きとめる。

「え、ええ……。まぁ正直今日は範囲も少なく、時間も掛かりませんし……」
「掛かんないのかよ……。まぁいいや。じゃあイチゴの夢を探そうよ」
「私の夢ですか?」
「本当になんかないの?小さかった頃のやつとかでもいいから」
「小さい時ですか?……ああ、ありましたよ?」
「え?あるんじゃん!なになに?」
「夢というか憧れ、ですかね?少し長い話になりますが、全部聞きますか?」
「うん、じゃあ公園のベンチで話そうか。ジュース買ってくるよ、なにがいい?」
「あ、お構いなく」
「もぉー遠慮しないで。適当にジュースでいいよね?」
「じゃあ水で」
「あ……うん……」
なにはともあれ、イチゴを救うための作戦会議が始まった。


「私、実は両親が離婚してるんです。別に二人の仲が悪かった訳ではないんですが、お互い他に好きな人が出来てしまって……。でも怨んでは無いんですよ?二人は私の親である前に、一人の男と女ですから。恋愛は自由です。戸籍上別々になって、二人は夫婦では無くなったけど、私の両親であることに変わりはないですし。今も三人でご飯に行ったりしてますしね」
「強すぎるね……。もう少し我が儘に生きてもいいのに」
「本心ですよ。自由に生きる二人を私は尊敬してますし。結婚が、夫婦であることが全てではないと解りましたしね。二人は夫婦では無くてもいい関係を続けてますから」
「ご両親は立派な人なんだね」
「ええ、自慢の両親です。でも、三人で遊びに行く機会ってあんまりなかったんですよ。私は昔から手のかからない子だったらしく、いつも本ばかり読んでいたので、休みの日も家族三人ばらばらに遊ぶってのが基本だったんですよ」
「はぁ、なんか寂しくない?」
「お互いを尊重しあっていると考えれば、すばらしいことだと思いません?両親は二人ともわりと派手に外で遊ぶタイプだったんですが、二人ともその価値観を私に押し付けるようなことはしませんでしたから。子どもの私でも、一人の人間として扱ってくれていたんですよ」
イチゴは両親の話をしだしてから、少し表情が柔らかくなった。
きっと二人のことが大好きなんだなぁ。

「話が反れましたね。それで、一回だけ三人でお芝居を見に行ったことがあるんですよ。その時読んでいた小説が舞台化するから見てみたいと、珍しく私から言ったらしいです」
「へぇ、なんて小説?」
「『エーデルトラウトの酒場』です」
「渋っ!何歳の時の話!?」
「7歳です」
「ご両親は放任がすぎるよっ!」
「日本で舞台化するなんて思ってもみませんでしたね。で、それの劇中にお姫様が出て来るんですよ。酒場にやってきた世間知らずのお姫様が、酒場の主人のエーデルトラウトと恋をするお話なんです」
「ああ、なんか覚えてる。当時人気の新人アイドルが、そのお姫様役をやったんだっけ?」
「そうです!それ!クレメンティーネ役に、当時まだ新人アイドルだった小柳節子が抜擢されたんです!」
「おお、好きだったの?」
「いえ?そこで初めて知りました。でもその舞台を見ている時、私はその世界に引き込まれました。そこはもうお芝居ではなく、本物の世界だった。クレメンティーネが煌びやかなドレスを着て、自分が姫だということをエーデルトラウトに明かすシーンは、今でも忘れられません……」
「それで?役者に憧れたの?」
「というよりは、小柳節子に憧れました。その後も普段あまり見ないテレビを、小柳節子目当てで見ていたほどには。彼女は役者としてだけでなく、歌やバラエティーなどマルチな才能を発揮して、またたく間にスターになりましたから」
「へぇ、アイドルになりたかったんだ?」
「なりたいというよりは、あんな人生を送れたらいいなぁ、と思いましたね」
遠い目をして話すイチゴは、気を確かにしていないと自分と同い年にさえ見えて来る。

「今でもなりたいとは思わないの?」
「アイドルにですか?ふふっ!思いませんね?あれは幼いころの私の夢です。あの夢は小さいイチゴのものですから」
「夢を見るのは楽しいでしょ?」
「そう……ですね。忘れてました。夢を見るのってそれだけで楽しいことだったんですね」
「じゃあもっと思い出そうよ。小さいころって言っても、たかだか数年前でしょ?おじさんがおまじないをかけてあげる」
「え?」
「イチゴは今でもアイドルの夢を忘れてない」
イチゴの夢を、おじさんの力がそっと掬いあげる。


「……思い出しました……。私なんでこんな大切なこと忘れちゃってたんだろう……。
アイドルに憧れる気持ち……」
「イチゴはアイドルになる為なら、なんでもするぐらい夢に生きる幼女だよね?」
おじさんは力を使って畳みかける。

「え?ええ!もちろんですっ!アイドルになる為ならなんでもします!」
「実はおじさん、昔芸能関係の仕事をしててね?まぁ正直コネはあんまり無いんだけど、アイドルになる特訓に付き合うぐらいなら出来るんだけど?」
「ほ!本当ですか!?お願いします!私の特訓に付き合って下さい!」
「でも塾はいいの?」
「勉強なんて学校の授業を真面目に受けていればそれなりには出来ますよ!塾はその補助にすぎません。だから行かなくてもそれほど問題ではありませんね!」
「さっき断られた手前ちょっと傷つくけどまぁいっか。じゃあさっそく特訓開始だね」
「はいっ!」
イチゴがゴムをほどくと、肩ぐらいまで伸びた髪がふわっと広がる。
それと同時にシャンプーのいい匂いも広がった。
時刻は17時前、未だ明るい公園で、イチゴのアイドルへの特訓が始まった。


「じゃあまずは基本の歌からだね」
「歌ですか?あまり自信はありませんねぇ。音楽の授業でやるぐらいですし……」
「歌ってみてよ」
「ええ、じゃあ少し……。はぁーるこうろうーのー、はぁーなぁーのーえーんー」
イチゴは人の少なくない公園で、少し気恥ずかしそうに控えめな声で歌いだした。
なぜ『荒城の月』をチョイスしたのかはこの際不問にするとして、なかなか悪くない歌唱力だ。

「ふぅ。どうですか?」
「いいんだけど、やっぱり声が出てないね?」
「人も多いですし、ちょっと恥ずかしいですね」
「恥ずかしがってちゃアイドルは出来ないよ?でも問題は腹式呼吸だね」
「ああ、聞いたことありますけど、いまいちイメージしにくいというか、よくわからないですね」
「そんなあなたにピッタリの特訓をご紹介」
おじさんが方法を教えると、イチゴは顔を真っ赤にしてうろたえた。

「え?ええ!?いや、それって!破れちゃうんじゃ?……というか恥ずかしいし。ってなに準備してるんですか!?どこにそんな用意が!?え!?ここで!?ここでやれと!?」
「アイドルに……なるんだろ?」
「……そうでしたね。やりましょう!貸して下さい!」
イチゴはおじさんからペンを奪うとバッと上着を捲った。
イチゴの細身のお腹が露出する。

「周りの人はきっと特訓だと思って邪魔しないから大丈夫。変なことしてたらもちろんわかるし、馬鹿にされるけど、みんな最後まで見ててくれるから頑張ってね?」
力で予防を張っておく。
これで周りの人はイチゴがなにをしてても通報したりしないが、感性まではいじってないので、見た感想はそのままだ。

「よし!これでいいですよね?」
イチゴはピンクの乳首を目玉にして目を作り、おへそあたりに鼻を書いた。

「もう服邪魔だし脱いじゃって?」
「う!そ、そうですよね?はぁ……」
「ほらほら。アイドルがため息なんかついちゃだめでしょ?」
「はぁーい」
服を脱いで裸になるイチゴ。
ペッタンこの胸と、ツルツルのまんこが露出する。

「じゃあそこにビデオ置いといたから自分で撮ってね?初めぇー」
「え?は!はい!えっとぉ、これ?あ、点いた。あ、あの!これから腹式呼吸の練習をします!」
レンズに向かって裸で礼をしたイチゴは、マイクを持ってまんこに当てる。

「ふっ!ふん!うううう!あれぇ?」
「イチゴなら濡れてなくてもマイクぐらい飲み込めるよ」
力でサポートしておく。

「もう一回!ふんっ!あぎゃいいいい!ひゃあ!ひゃいっちゃったああ!」
イチゴのロリまんは、マイクを咥えこんで血を滴らせる。

「お腹に顔があるイメージでねぇ?」
「ひゃいい!ふうう!ふん!ひぎい!ふっ!ひゃがああ!」
ぐちゃっ!ぐちゃっ!
という音がスピーカーより流れる。
イチゴは何度もマイクを出し入れしてその音を公園に響かせる。

「あっらぁ!なにあれ!?」
「うっわぁ、まだ小さいのになにやってるの?」
「頭おかしいんでしょ?」
「最近このあたりよく出るらしいわよ?」
買い物帰りでおしゃべりしていた主婦がイチゴを好機の目で見る。

「ひぎいい!ひぐう!はじめてなのにぃ!マイクに逝かしゃれちゃうう!ひっぐううう!」
イチゴはマイクでじゅぼじゅぼと音を出しながら、初めての絶頂に達した。

「ひゃぁぁぁ……きもひ……いい……」
「どう?ちゃんと撮れてる?休んでないで早く確認してよ。反省点を大きく声に出して発表ね?」
「ひゃあい!う!お股が痛い……」
イチゴは急いで起きてビデオを確認する。
ビデオカメラからさっきの卑猥な音が漏れ聞こえる。
それを真剣な目で眺めてからイチゴは唐突に声を張りだした。

「せっかくお腹に顔があるのに活かせてません!腰を振ったり、お腹を歪ませて表情を作るなり、工夫が必要です!」
「なにあれ?」
「変態の特訓ですって」
「音が単調で面白みに欠けます!もっと高速で動かしたり、小刻みに動かすなどすると音が変わると思います!あともっと気持ち良くなれます!」
「まぁ、誰かにやらされてるの?」
「自分から喜んでやってるみたいよ?」
「やっだぁ、気持ち悪い……」
「マイクがびしゃびしゃになって壊れてしまいました!臭いもついて酷くクサいです!」
「馬鹿みたいね?」
「きっと頭の悪い子なんでしょ?」
「可哀そうに、うちの子がマシに見えるわ」
大声により見物客が増えていく。
イチゴは満足そうな顔でおじさんに駆けよる。


「どうですか?」
「まあ初めてにしては上出来だね。次はバラエティー番組の練習をしようか」
「バラエティーですか?あまり見ないですし自信がないですね。面白いことも言えませんし……」
「そこは得意な分野で攻めればいいよ。お笑いばかりがバラエティーじゃないしね?クイズ番組とかどう?」
「なるほど!クイズなら出来るかもです!」
「でも普通に答えても面白くないんだよ?」
「なるほど……。どうすればいいですか?」
「なるべく馬鹿っぽくやるほうが受けるみたい」
「わかりました!」
「じゃあ僕が司会するから、そこに立ってやってみようか」
「はい!」
増えてきた観客の前に裸で立つイチゴ。
お腹の顔は水性ペンだったのでさっと消しておいた。
表情はアイドルになりきってニコニコしている。
慣れてきたようだ。

「始まりましたクイズOG3の時間です。司会は私、おじさんです。回答者はこの人、アイドル志望のイチゴさんでぇーす」
「はぁーい!イチゴでぇーす!取柄はおまんこにおちんぽ入れる穴があることぐらいです!」
「それだけなんですかぁ?これはクイズには期待できませんねぇ」
観客が馬鹿にした目で笑っている。

「では初めはなぞなぞです、第一問。さしてもさしても痛くないものは?」
「おちんぽ!おまんこにさしても気持ちいいだけ!」
「違いまーす。答えは傘です」
「そっかーー!」
即答で間違えて悔しがるイチゴ。

「第二問.とってもとっても減らないものは?」
「まん汁!まん汁拭こうとしても気持ち良くってまた出ちゃうのおお!」
「さてはただの馬鹿ですね?答えは年です」
「え?なんで?まん汁じゃないの?」
「ひゃはは!なにあの子!馬鹿じゃないの!?」
「頭悪そうな顔!ヘラヘラ笑ってないでちょっとは考えなさいよっ」
答えを言ってもまだわかっていないような素振りをするイチゴを見て、買い物帰りの主婦たちは笑っている。

「なぞなぞはイチゴさんには難しかったようですね、では次は身体を使う問題。第三問、イチゴさんのクリトリスは何ミリでしょう」
おじさんはイチゴのカバンから定規を取り出して手渡す。

「いくらなんでも長さぐらい図れますよぉー!えぇっとぉ……」
イチゴは地面に座り込んで定規をクリの横に当てて長さを図る。

「惨めな恰好!笑えるわねっ!」
「あたしならあんなところ人に見られたら死ねるわよ!」
馬鹿みたいに口を開けてクリの皮をむき、長さを図る姿は観客の笑いを生んだ。

「2ミリ!2ミリです!」
「はい、はずれー」
「ええ!?ちゃんとあってますよぉ?ほらっ!ほらっ!」
クリに定規を当てたままおじさんに向かって腰を突き出す。

「正解は……」
「え?」
おじさんはイチゴのクリトリスを摘まんだ。

「ひぎいいいい!」
「10ミリ、1センチですね」
摘まんだクリトリスを無理やり伸ばして図った。

「ひゃふうう!」
「白目向いてる!」
「腰突き出してなにやってんの?はっは!」
主婦たちに混じって学生の姿もちらほら見えるようになってきた。

「では第四問。イチゴさんの穴には何本指が入るでしょうか」
「穴?まんことお尻のことだね?えぇっと、ふにいいい!」
まんこに一気に指を三本入れた。
マイクはおじさんの力で入れたが、それからいじって無いので、小さな穴のままだ。

「も、もう一本ぐらいならぁ……はふぃいい!」
四本目を入れたところで限界が来たらしい。
右手をまんこに入れたまま、次は指を舐めてからケツの穴に入れる。

「ひいいい!ふぅ!ふぅ!んぐううう!」
指を二本入れたところで限界が来たらしい。

「うわぁ、あの子終わってるね」
「結構可愛いのにあんなことしたら、裂けちゃうんじゃない?」
「普通のセックスなんかしなさそうだからいいんじゃない?」
「言えてるぅー!」
初め引いていた学生達も勝手に盛り上がって来た。

「はぁ、はぁ、ふぎゃああ!ふひぃぃぃ。えっとぉ、四本と二本だから……あっ!」
全ての指を一気に抜いたイチゴは答えようとして一度止まる。
まん汁でテラテラになった右手と、茶色くなった左手をおもむろに口に突っ込んだ。

「ひょほは!くひわしゅれへはああ!」
口に突っ込んだ指を綺麗に舐めとって、涎だらけになった指を出す。

「口に十本全部入ったから、答えは十五本!」
「ざんねぇーん。まだ穴があるでしょ?」
「あ!耳かぁ……じゃあ十七本?」
「まだ違う、ここ忘れてるよ?」
そう言っておじさんは後ろからイチゴの小さな鼻に無理やり親指を入れた。

「ほぐごっ!むりっ!せめてほがのゆびにじでええ!」
「なにあの顔!ぶっさいくう!」
「てか途中で足し算間違ってるし!」
「可愛い顔が台無しじゃない!ぷふっ!」
イチゴの無様な顔を観客に見えるように披露して、次の問題へ進む。

「では最後の問題、今イチゴさんの膀胱に入っている尿の量と、腸に詰まっている糞の量、どっちが多いでしょうか!」
「ふえっ?えっとぉ……あ!」
鼻を摩りながらキョロキョロしていたイチゴは、落ちていたペットボトルを拾うと、和式便所に座るようなスタイルになり、躊躇いなく尿道口に当てた。

「ふわぁー」
そのままおしっこを出して幸せそうな顔をする。

「ふんっ!ぐうう!はぁぁ……」
そのままうんこも出すイチゴ。

「うわぁ、俺女がおしっこするとこ初めて見た!」
「すっげえ!あそこからでるのか!」
「あいつうんこしてるぜっ!?なにやってんの!?」
「俺らよりおっきいくせに馬鹿みてぇ!」
公園で遊んでいた子どもも見に来たようだ。


「ふう、ええっとぉ、うんこの方がいっぱいあります!」
「はい、正解。確かに凄い量のうんこですね」
溜まっていたのかイチゴのうんこは大量だった。

「最後に正解できてよかったですね」
「はいっ!難しかったけど頑張りました!てへっ!」
「では今日はこの辺で、クイズOG3でしたぁ」
ニコッと笑うイチゴに、さっきまで馬鹿にしていた観客達が見惚れてる。
やっぱり笑うと凄い可愛いね。


「じゃあ次はドラマに向けて演技の特訓だ」
「おお!遂に演技ですか!」
「簡単な役だけど、特訓だから表現力をつけるためにちょっと特殊な状況でやってもらうよ?」
「ええ!なんでもこいです!」
やる気満々のイチゴに準備をさせる。

「よいしょ!ふう!今日もいい天気ねぇー」
用意が終わって演技を始めたイチゴは、足をピンと伸ばして前屈し、足首を両手でそれぞれ握っている。
お尻にはカツラを被り、両尻肉に目玉を書いている。

「今日も私の顔はくっさいわねえ!ケツの臭いがするわ!」
「はひゃひゃ!イチゴなにやってんの!?ばっかみたい!」
「あれ本当にイチゴなの?あの真面目なイチゴが?嘘みたい……」
時刻は18時前、イチゴと同じ塾のカバンを持った幼女も観客になっている。

「朝ごはん食べましょ。ふぐう!ひゃはぁ……」
ゴミ箱から誰かが落して捨てたであろう、砂で汚れたフランクフルトを取り出し、まんこに突っ込む。

「舐め舐めしないとね!ふひいい!ひゃふう!」
そのままフランクフルトを出したり入れたりして、最後には外についた汚れが落ちきっていた。

「じゃりじゃりして美味しかったわ!はむっ」
「って普通に食べるの!?」
「きったなぁ……」
まん汁だらけになったフランクフルトを普通に口で食べて、辺りを見渡し折れた枝を拾う。

「あったあった。ちゃんと歯を磨かなきゃね?」
葉のついた枝をまんこに擦りつけて歯磨きのような演技をする。

「ぎいいいい!ふ!ふひいい!歯磨きがこんなに気持ちいいなんてぇええ!」
痛みと快感で涙を流しながらも、手は止まらない。

「ふ、ふぅ。綺麗になったわね?あら?鼻糞溜まってる……ふにっ!ひゃああ!」
そう言ってお尻に指を突っ込んで中身を擦りだす。

「面倒ね?食べちゃいましょ」
イチゴはうんこがついた指をまんこに入れる。
膣内に塗り込んで、指を出した時には綺麗になっていた。

「うっわぁ、あんなとこに入れて、病気になるんじゃない?」
「気持ち悪い……あんなのと今まで普通にしゃべってたなんて……」
友達と思しき子が完全に引いている。

「さっ!早くお化粧しちゃわなきゃ!」
またゴミ箱を漁り、弁当の残りを取り出す。
中からヒジキを取って、ご飯粒でお尻に書いた目の周りに貼っていく。

「よしっ!付けまつ毛はこれで完璧ね!あとは口紅を塗ってと……」
更にケチャップの残りをまんこの周りに塗りたくった。

「汚いよ……」
「誰が食べたのかもわかんないのに……」
「ちょっと笑えないね……」
友達は汚物を見る目でイチゴを見る。

「じゃあいってきますのチュウしましょうねぇ!」
おじさんが捕まえておいた野良犬を離すと、犬はケチャップ目当てか、イチゴのまんこを舐めまわした。

「ひぎゅっ!ザラザラしてゆう!はげしっ!も!もう!ペットのくせに生意気よっ!?ふふっ!行ってきます!」
おまんこを涎塗れにして歩き出すイチゴ。
観客に近づいていく。

「うわっ!こっち来た!」
「きっも!近づくな!」
「にっげろお!」
子どもたちがはしゃぐ。

「あ!あの人!いつも電車であう私の王子様!」
「ふえ?ぼ、ぼく?」
イチゴのお尻は完全に一人の男性を向いている。
お世辞にも格好いいとは言えない不細工な学生だった。

「や、やばいわ!鼻息が荒くなっちゃう!」
ぶぅー!ぷぷっ!
とおならを出しながら近づいていく。

「きょ!今日こそ言うのよ!?イチゴ!頑張って!」
自分で自分を鼓舞する。

「え?え?な、なに?」
「あ!あの!ずっとあなたを見てました!私と付き合って下さい!」
ぷひゅー!
おならを出しながらお尻を下げてお辞儀のようにする。

「ええっ!?い!嫌だよ気持ち悪い!近づくなっ!」
「え?あの!お願いです!セフレでもいいんで!付き合って下さい!」
「嫌だってば!汚いからこっちくんな!」
「お願いっ!お金払うから!ねっ!?ねっ!?」
「うわぁー!来るなぁー!」
お尻をフリフリしながら近づくイチゴに怯えて、男は逃げ出してしまった。

「う、うう。愛しの王子様にふられちゃった……。私、これからどうしたらいいの?……悲しみに暮れるイチゴであったが、彼女は口から涎がだらだら出ていたことにまだ気付いていなかった……」
ナレーションのようなものが入って場をしめた。

「だっさ!あの不細工にふられてるよっ!?」
「いや、あれじゃどんな男も嫌でしょ?」
「まじうけるっ!逆に格好いいわ!ひゃはは!」
ギャルっぽい人たちも観客になっている。
この公園始まって以来の大盛況なのでは?


「いいねぇ、どんどんアイドルに近づくね」
「そうですか!?次はなにします!?」
「CMの練習する?」
「CMですか?」
「そう、ああいうのは売り込みが基本だから。自分である程度作って持っていくんだよ」
「はぁ、そういうものですか?」
「じゃあこれなんてどう?あ、あとこれとか」
「なんに使うものですか?……へぇ、ふむふむ」
説明を聞いて自分なりのCMを作っていくイチゴ。

「いけそう?」
「ばっちりです!いくつかお見せしますね!?」
すっかり定位置になった観客の前に移動し、鼻歌を歌いながら演出し始める。
取り出したのは鼻フックだ。
鼻にかけて、思いっきり引っ張った。

「驚くほどにフィットする……今日からあなたも、豚鼻ライフ」
決め顔で流し眼を送る。

「はひゃひゃ!なに格好つけてんの!?」
「やっばい!笑いすぎて腹痛い!ひひひっ!」
ギャルがお腹を抱えて笑っている。
次は浣腸を取り出した。
さっきのペットボトルから自分の尿を吸って、お尻に突っ込む。

「ふいいい!ううっ!ふぅふぅ……」
息を整えてニコニコ笑い始め、植え込みにある花にお尻を向ける。

「あなたも今日からエコ名人!ジョウロがいらない水遣り!ふひいい!」
そう言ってケツの穴から尿を噴射する。

「汚なっ!あっぶないわねぇ!かかるところよ!?」
「出す時の顔見た!?すっごい気持ちよさそうだった!」
「じゃああんた買ってやれば!?」
「やだよ!冗談じゃない!はははっ!」
ギャルたちは笑いながら写真を撮っている。

次にカプセル剤を取り出したイチゴ。
「どんな女もメスにする!超強力媚薬登場!」
そう言ってそのまま飲み込む。

「速効性あり!飲むとすぐに……ふひいいいいい!ひゃふひゃふひゃふ!おまんごおお!おまんごいれでええ!」
急にまんこに指を入れてオナニーしながら走り回るイチゴ。
それを見て観客が一度大きく逃げていく。
残ったのはさっきの犬。

「おねがいしまふうう!おちんちん様入れてくだしゃいいい!」
犬に駆けより土下座するイチゴ。
犬は大声にビックリして逃げていってしまった。

「おちんぽおお!おちんぽないよおお!ああ!カエル!カエルでいい!カエルがいいの!ぬひいいいい!」
近くにいた五百円玉ほどのカエルを手づかみし、おまんこに入れる。

「ひゃああ!中でうごいてりゅううう!ふぎゃっ!」
カエルは足掻いてまんこから飛び出し逃げていった。

「もっどおおお!もっどいれでえええ!」
そう言って落ちていた枝をまんこに入れ始めるイチゴ。

「やっべぇ、ついに壊れたか?」
「気持ち悪すぎる!今カエル本当に入れたの!?」
「犬に土下座して逃げれるって人間捨ててんな!」
口々に罵る観客は、次第にまたイチゴを囲んでいく。

「ばっちり長持ち!最強媚薬!」
不意に可愛いポーズと共にセリフを言うイチゴ。
観客は一同ポカーンとする。

「あ、ちなみにさっきのは練習だからただのビタミン剤ですっ!てへっ!」
「演技であそこまでするのかよ!」
「素で変態なだけじゃん!」
「おっどろいたぁ、鬼気迫ってたよね」
ここは素直に驚く観客達。
なぜかちらほら拍手まで起こった。


「芝居の特訓でつけた表現力が活かされてて、CMもいけそうだね。じゃあついでにグルメレポートでもしとく?アイドルとしての幅を広げなきゃね?」
「グルメですか?でもなにを食べれば?」
「普通の料理を食べても面白くないでしょ?今日はゲテモノに挑戦しようよ」
「ゲテモノ?……と言うと?」
「そこにあるでしょ?さぁ、やってみて?食べる前にはちゃんとレポートするんだよ?」
「なるほど!はい!わかりました!」
おじさんが指を指した方向に走っていくイチゴ。
観客は塊のまま移動してついていく。

「さぁ、私は今日美味しい料理が食べられるという公園にやってきました。お?さっそくありますね?これは誰のうんこだぁ?」
「ってうんこ食うのかよ!?」
「つかあれさっきあの子が出したやつじゃない?」
「イチゴ、ホント下品だね……」
イチゴはしゃがんでさっき自分で出したうんこに顔を近づける。

「くんくん……うーん香ばしい臭いがしますねぇ。茶色くて太いです。中を見て見ましょう」
そう言ってうんこを素手で割る。

「おお、中に消化しきれてないものが交じってますね!これはコーンでしょうか?ああ、モヤシもありますね。今日の給食が思い出されるラインナップです!」
「手で持ってるよ……」
「なに嬉しそうに笑ってんの?」
「あんなやつもう友達じゃないよ!キモ過ぎ!」
観客の声をものともせずにホットドッグのようにかぶりつく。

「いただきまーす!はむっ!ほおおお!にがああ!くちゃくちゃ。うーん、コーンがアクセントになってますね。モヤシはうんこの味が染みて、昼に食べた時より美味しいです!」
口の周りをうんこだらけにして完食する。

「やばい、私気持ち悪くなってきた……」
「ゆか、大丈夫?あんなやつほっといて塾行こうよ?もう遅刻だよ?」
「う、うう……」
「ちょっと!?吐きそうなの?トイレ行くよ!?ほらっ!」
イチゴの友達が吐きそうになってトイレに走る。

「次はこの猫ちゃん!ちょっとごめんねぇ?」
イチゴは我関せずで先を進める。
不細工な野良猫を捕まえて、お尻に顔を突っ込む。

「ふーー!ふーー!濡れた雑巾の臭いがします!味は?ペロッ!うんっ!美味!」
まるでクレープでも食べ歩くかのように、猫を掴んで歩きながらお尻を舐める。
猫が暴れているが、完全に無視している。

「じゃあメインディッシュですね!ここがこの公園一の人気スポット!公衆トイレです!」
トイレについたイチゴの周りを、観客が囲む。

「外から見ても汚くて、期待が高まります!まずは男子便所から!」
公園のトイレは外からも軽く中が見えるようになっている。
男は中に入って見物しているが、女性は外から顔を出して覗いている。

「うーーん!小便の臭いが充満していて食欲が倍増です!ではいきなり大便器に突入!」
そう言ってイチゴはトイレの扉を開けて和式便器に顔を突っ込んだ。

「はぁ!はぁ!凄い臭いです!頭がくらくらします!うんこがこびり付いてて!もう我慢できません!」
床に飛び出たうんこに頬ずりしながらウットリするイチゴ。

「いただきまーす!べちゃ!べちゃっ!うん!美味い!おしっことうんこが混ざったいい味です!」
床に落ちた固形物を全て食べ、綺麗になるぐらい舐めまわしたイチゴは、更に便器に顔を突っ込んで中の水を啜る。

「じゅるるるるっ!美味しいいい!腐ったような味がします!いや!腐ってます!」
トイレから出てきたイチゴは顔がぐちゃぐちゃに汚れていた。

「これで最後じゃないですよ!?実は今日は特別な料理を用意してもらったんです!どこかなぁー?あ!いた!ゆかちゃん!」
ゆかと呼ばれた幼女はトイレの少し手前で屈んでいる。

「ゆか!?大丈夫!?トイレまで行けない!?」
「む……無理……ここでする……」
「わかった!ちょっとあんた!邪魔しないでよ!どっかいけ!変態!」
「うっ!ゲボオオッ!」
イチゴの友達であろうゆかはその場で嘔吐した。

「おお!ゆかちゃんのゲロです!ツーンとした臭いがしてきましたね!お!ラーメンですか!?これは今日の給食ですね!やっぱりコーンとモヤシもセットです!さっきのとはまた一味違う味付けですね!」
「あんたいい加減にしなさいよっ!?」
「いただきまーす!」
そう言ってイチゴは友達を押しのけてゲロに顔からダイブする。

「じゅるるっ!じゅるっ!おいひいい!ゆかちゃんのゲロ美味しいよおお!?」
「う!ゲボボボ!」
「あ!?みちるちゃんもくれるの!?わあ!頭からかかって気持ちいい!」
さっきまでイチゴを非難していた友達も頭の上から嘔吐する。

「ふう!美味しかった!以上!公園グルメレポートでした!」
いい顔でしめるイチゴの後ろには、泣き崩れた友達二人がしゃがみ込んでいる。
おじさんがイチゴの服を投げてやると、受け取って身体や顔を拭いた。

「完璧だね、これでアイドルも夢じゃない」
「ありがとうございます!」
「最後にワンポイントアドバイス、アイドルたるものファンを大切にすること。何をされても笑顔で感謝だよ?」
「はい!わかりました!今日はみなさん私の特訓を見守ってくれてありがとうございました!」
観客に向けて丁寧にお辞儀をする。
すると観客の中から子どもが飛び出してきて、イチゴの後ろに回った。

「くっらえ!変態女っ!」
「ぐきいいい!?」
子どもはイチゴに指でカンチョーして逃げていった。

「ありがとうございます!イチゴにカンチョーしてくれて本当にありがとうございます!」
去っていく子どもに大声で感謝する。

「まあ大変だろうけど頑張んなよっ!?」
ぱんっ!
「ぎひゅうう!ありがとうございます!」
去り際の主婦に大きな音が鳴るぐらいにお尻を叩かれる。

「じゃあねっ!?」
ぱんっ!
「ありがとうございます!」
主婦軍団全員から尻ビンタを食らってお尻を真っ赤にさせるイチゴ。
叩かれるたびに感謝の言葉と笑顔は忘れない。

「あんたにお似合いのメイクしてやるよ!」
「ひゃはは!面白そう!」
ギャルたちがイチゴを囲んでなにかしている。

「じゃあなっ!この画像ネットにアップしといてやるよ!」
「ひひひっ!私もうしちゃったって!」
「綺麗にしてくれてありがとうございます!いっぱいアップしてください!」
ギャルたちが去った後には、口紅で変態と書かれた自分のぱんつを顔に被せられて、マジックで身体中に落書きされ、クリトリスにリボンをつけられたイチゴがいた。

「あんた!最低よ!死ねっ!」
「この変態女!二度と私に話しかけるな!」
「あぐっ!ありがとぎひっ!ございまぐっ!」
二人の友達に蹴られながらお礼を言うイチゴ。
最後に一人に顔面を、もう一人にまんこを思いっきり蹴られて倒れた。
野良犬と野良猫がやってきて仕返しとばかりにイチゴの上におしっこをする。

「あひゃひゃっ!あったかああい!ありがとうございます!ありがとうございます!」
うわ言のように叫び続けるイチゴに男が近づく。

「ぼ!僕は!イチゴちゃんならどんなに汚れても愛せるよ!?」
「ええ?本当ですかぁ?いれてぇーー?ちんぽいれてぇー?」
「おおおお!ほひいい!」
男は急いでズボンを脱いで、ギンギンになったそれを倒れたままのイチゴの中に入れる。

「イチゴたああん!おにいたま愛してますって言ってええ!」
「おにいたま愛してます!おにいたま愛してます!ひぎいい!」
「おちんちん美味しいですはぁ!?」
「おちんちん美味しいです!イチゴのおまんこでパクパク食べちゃいまふう!ひゃんっ!ふひっ!」
「ううう!出る!出るよおお!?」
「はひいいい!イチゴも逝きまふうう!中で出ひてえええ!おにいたまの子ども孕みまふうう!」
お互い腰を振りながら本気でセックスをして、中出しされた。

「ご利用ありがとうございました!また使ってください!」
「ふうぅ……。うん!またセックスしようね!?ぶひひ!」
男は上機嫌で帰っていった。


イチゴは我に返ったのか、晴々した表情だ。
もう大丈夫かな?
「いつものイチゴに戻ったね?」
おじさんは力を使用してイチゴの夢に対する気持ちを元に戻す。
気持ちはあった時のままだけど、さっきの体験は忘れない。

「どうだった?イチゴ?夢ってのも悪くないでしょ?」
「ふぅ……なにかに向かって頑張るっていうのも、楽しいものですね。今まで夢に向かって努力することなんてなかったから……」
あれ?まだなんか引っ掛かるなぁ……。

「じゃあこれからはまた昔みたいに、アイドルになりたいって夢の為に頑張る?」
「いえ、アイドルはもういいですよ。言ったでしょ?あれは昔の私の憧れ。素敵だなぁって思ってただけです」
「夢じゃなかったってこと?」
「そう……なんでしょうね。今体験してみて思いました、なんか違うって」
「それはおじさん風だったからじゃ……」
「おじさん風?なんのことかわかりませんが、私がなりたかったのはアイドルじゃ……小柳節子じゃなかったんですよ」
「じゃあ……また夢が無くなっちゃったね……」
「いいんです、私の夢は初めから叶わないものだったんですから」
「え?夢、見つかったの?」
「ええ、私はやっぱりあの舞台を見て夢を抱いていたんです」
「まさか……」
「はい、私はきっとクレメンティーネになりたかったんですよ。世間知らずでちょっぴり我がままで、だけど素直で可愛い……そんな……お姫様に……」
「今でも……そう思うの?」
「馬鹿みたいですよね?夢が見つかったと思ったら、それは叶わないものだったなんて……」
「馬鹿じゃないよ……」
「え?」
「おじさんはね?馬鹿みたいな夢語るやついっぱい見てきたよ?最強の剣士になりたいとか、立派なヤンキーになりたいとか。でもね、その娘達はみんな真剣だった」
「真剣?」
「うん、誰も自分の夢を馬鹿にしたりしなかった。誰が笑っても、自分だけは信じてた。そして今でも頑張ってる。夢に向かってね?」
「……私も……なれますか……?お姫様に……」
「なれるよ。イチゴにはおじさんがついてるんだから」
「うう、うわああああん!」
イチゴは泣きだした。

イチゴが夢をみれなかったのは、夢がなかったからじゃない。
夢は初めからその胸にあったんだ。
でもその夢は叶わぬ夢。
だから胸の中にそっとしまい込んで、見ないふりをしていたんだね?

「もう大丈夫……イチゴ?ちょっと寝てな?おじさんが魔法をかけてあげるから。次目が覚めたらイチゴはお姫様になってるよ?イチゴの願いは、魔法使い兼、召使いのおじさんが叶えるよ」
「おじさん?……なんだか本当に眠たくなってき……た……」
おじさんはありったけの力を込めて言葉を放つ。
本物にはなれないけど、今は夢を見ていい時間だから。

「おやすみ……イチゴ姫……」
[ 2012/12/28 15:22 ] 小説 | TB(0) | CM(0)

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