リクエスト小説?否!
これはもはや共同制作である!
主人公は基本空気な第二話!
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「伊織ちゃん、いつまで寝てるの?早く起きなさい?」
「んん?うにゅー」
まだ眠い……。
朝は嫌い。
眠いのに起こされるからぁ。
「ママ……おはよぉ……」
「まったく、お寝坊さんね?」
ママは美人。
私を生んだのが早かったらしく、今はまだ29歳。
若くて美人なママが伊織は大好きなのです。
「ママ抱っこぉ……」
「まぁまぁ、赤ちゃんみたいよ?もう伊織ちゃんも大きいんだから、いつまでも甘えてちゃダメなのよ?」
なんていいながらもギュってしてくれるママが好き。
大きなおっぱいが気持ちいい。
私もこんな大きなおっぱいになれるのかなぁ?
「あ、また寝ようとしてるでしょ?ダメよぉ?」
「うにぃー」
「おおい!伊織!沙織!体操始めるぞ!」
「はいはい、ほら、お父さんが呼んでるわよ?」
「ふぁーい」
私はボロボロのパジャマを脱いで、全裸で家の前にいるパパのところへ向かう。
ママももちろん全裸で私の後ろに着いてくる。
「よし、じゃあ二人とも、朝の体操始め!」
「うんー」
パパからタオルをもらい、股の下に跨ぐ。
ママも同じようにして隣に並ぶ。
家の前は通勤途中のサラリーマンや学生が多く通っている。
私たち母娘は裸で並んでいる。
パパは通勤の準備の為に家の中に入ってしまった。
「いち、に……いち、に……」
私たちは声を合わせて掛け声をだし、同時にタオルでマンコを擦る。
擦りやすいように足は大きく開いて腰を落とす。
「じゃあ次は腰の体操ね?」
「はぁーい」
ママがそう言うと、今度はタオルを動かすんじゃなくて、腰をタオルの擦りつけて気持ち良くなる。
ママの大きなおっぱいが揺れている。
毎朝男の人たちが人だかりを作って見守る中での体操。
健康のためと、あとちょっとした小銭稼ぎも兼ねている。
私たちの前には、蓋を取った缶が置いてある。
私たちの体操を見た男の人たちは、ここに小銭を入れてくれるのだ。
「はぁ、はぁ……」
「あら、伊織ちゃん、もう逝きそうなの?」
「うん……ママもぉ……」
「いいわよ、一緒に逝きましょう?」
「ひぎゅ……あにゅぅ……逝くっ!逝っちゃうぅ!」
「はぁん!逝く逝く!逝きます!見て!私たちの母娘公然オナニー見てええ!」
私たちが肩で息をしながら余韻を楽しんでいると、みんなが笑いながらお金を入れてくれた。
次は痛いやつだぁ……。
「ママ、伊織これ嫌い……」
「ダメよぉ?ちゃんとやらないと」
「うん……」
私たちは向かい合って、両手をパーにする。
「えい!」
「ひひゃ!」
ママが私の小さな胸を叩いた。
すぐに叩かれた場所が赤くなる。
言っておくが、これは暴力ではない。
体の血行を良くするための体操なのだ。
「うにゅぅ、えい!」
「うひっ!」
今度は私がママの大きなおっぱいを横から叩く。
おっぱいはブルブル震えて、みんなから歓声が沸く。
「えい!」
「ひゃああ!えい!」
「にゅうう!ういいい!」
「やん!えい!」
私たちは胸もお尻も、マンコさえも真っ赤になっていた。
「行くわね?」
「うん、行くよぉ?」
「「えい!」」
最後にお互いの頬を思いっきり叩いて終了。
男の人たちが、ヘラヘラ笑いながらまたお金を入れて去って行った。
「痛いよぉ……」
「ごめんね?でもほら、いっぱいお金入ってるわよ?」
「ホントだぁ……」
私の家は貧乏だ。
前はそうでもなかったように思えるが、今は生きていくのが難しいぐらい貧乏らしい。
今では私の服を買うお金もない。
だから学校には全裸で行くしかないのだ。
「ママ、行ってきます」
「はい、行ってらっしゃい」
パパと二人で家を出る。
初めの信号までは一緒なのだ。
って言ってもすぐだけど。
「パパ行ってらっしゃい」
「伊織、気を付けてな?」
「うん……」
正直学校に行くのは気が重い。
今では私はお情けで通っているだけだからだ。
お金を払わない代わりに、いくつかの条件付きで通うことを許されている。
その中の一つがこれ。
学校について、靴箱の中に入っているビニールパンツを履く。
これが私が唯一着けることを許されている服だ。
お漏らしなんかしないのに、赤ちゃんみたいなおむつカバーだけ着けさせられる。
こんなんなら、全裸の方がいいかもしれない。
私はそのビニールパンツの上から、マンコを擦りながら歩く。
これも条件の一つだ。
学校では常にオナニーをすること。
普通の生徒ではないから、他のお金を払っている生徒より、常に下の人間じゃなくちゃいけないんだって。
「うぅん……はぁ……」
「お、伊織じゃん!おい!今日の糞は何色だったんだ!?」
話しかけてきたのはクラスの意地悪な男子だ。
私は他の生徒の質問には、どんなことでも答えなければならない。
これも条件なのだ。
「えぇ?……あの……こげ茶……と、黄土色……」
「朝から二回もしたのか!?ははっ!おい!大きい声で言ってみろ!」
「あ、あの……伊織は朝からこげ茶のウンコと、黄土色のウンコをしました!」
「くくくっ!はっずかしー!ひゃはは!」
そう言って男子は去って行った。
私は恥ずかしいながらも、オナニーの手は止めずに教室へ向かう。
途中またウンコがしたくなった。
今日はお腹が緩い日だ……。
私はランドセルから白いパンツを取り出す。
服あるんじゃないかって?
いやいや、これはトイレ用だ。
私は学校のトイレを使う権利がない。
だから、汚さないようにパンツの中に出すのだ。
ビニールパンツを脱いで、綿の白いパンツを履く。
お尻の下に蓋を開けたランドセルを置き、もしもの時に備える。
「ふん!……うぅ……はぁん……」
排泄中もオナニーは止めない。
廊下の真ん中でのことなので、歩いている他の生徒たちに笑われる。
「やだ、吉木さんまた廊下でウンコしてる……」
「臭いからやめて欲しいよね?」
「貧乏人は学校こなけりゃいいのに……」
「うわ!パンツからはみ出た!」
「どんだけだすんだよ!ひゃはは!」
「ランドセルの中落ちてったよ!?」
「きひひひ!ほんとダッセええ!」
私は聞こえないふりをして、パンツを脱いだ。
ウンコを落とさないようにまたランドセルの中に入れる。
どうせウンコが付いたパンツは、そのままランドセルに入れるのだ。
中に落ちたってどうってことない。
ウンコを捨てるのは自宅でなければならない。
これも条件だからだ。
私はお尻とマンコが汚れたまま、ビニールパンツを再度装着し、ウンコをマンコに擦り付けるようにしてオナニーしながら教室へと歩き出した。
教室についてからは、まだマシだ。
仲良しの真珠とミヤコがいるから……。
二人は私をよく庇ってくれる。
だけど条件は条件だ。
守らないといけないことはまだある。
「やっと給食だ!」
「腹減ったー!」
クラスの男子たちが盛り上がる。
私は一人黒板の前に行き、みんなに向かって発表する。
「あの!今日も……ご飯を恵んでもらうために芸をします!」
私が給食を食べるためには、何か芸をやらなければならない。
「なにやるんだぁ?最近マンネリだよなぁ?」
「ちょっとやそっとのことじゃ許可できないぞ?」
クラス全員の許可がないと食べられない。
でもここ二日許可は貰えてないのだ。
今日こそは頑張らないと、もう限界に近い……。
「あ、あの……伊織、実は好きな人がいるのぉ……」
「は?」
「えええ!?伊織ちゃんって私のこと好きだったのおおお!?」
「ミヤコちゃん、黙ってましょうね?」
なんだかミヤコが騒いでるけど、気にしない。
「今日はその人を呼んでるのぉ……」
「で?それがどうしたんだよ?」
クラスの男子たちは一気にテンションが下がっている。
呼んでいるということは、自分たちでは無いということだからか。
「コーラを一気飲みした後に、告白するのぉ……」
「はぁ?で?」
やばいのぉ、あんまりみんなピンと来てないのぉ。
その時教室の扉が開いた。
「あの、ごめんね?なんか誰かが呼んでるって聞いたんだけど……」
「初谷先輩……」
やって来たのは超次元サッカー部のキャプテン、初谷先輩だ。
イケメンで運動神経もよくて、こんな私にも優しいのぉ。
私は急いで用意していたコーラを一気に飲み干す。
うぅ、これだけで結構辛い……。
それでも頑張って飲み干し、オナニーしながら告白する。
「あ、あの……初谷先輩!ずっと好きでした!伊織と付きゲブッ!」
「……あ……の」
初谷先輩は固まっている。
告白の途中でゲップしたのだから、当たり前かもしれない。
「げひゃはは!ちょっと面白い!」
「くだらねー!」
「てか全裸同然で告白とかどんだけ淫乱だよ!」
「マンコ摩りながらの告白とかウケるわぁ!ひひひ!」
クラスのみんながバカにする。
でもきっと、先輩なら……。
「あ、あの……ごめんね?気持ちは嬉しいけど……僕もっとおしとやかな子が好きだから……」
「ぁ……」
先輩は帰って行ってしまった。
もしかしてって期待してた自分がバカみたいだ。
私みたいなのに告白されても、迷惑なだけなのに……。
「しょうがねえなぁ!今日はその惨めさに免じて許可してやるよ!」
「男子酷いよ!大丈夫だよ!?伊織ちゃん!私たち女子はみんな許可するから!ね!?」
「うん!もちろんだよ!」
女子はいっつも許可してくれる。
でもあいつらは……。
「どうする?許可するか?」
「うぅーん。俺もっとエロいのがよかったな」
「俺もー」
「じゃ、今日はお預けってことで!」
「きゃはは!はいはい!終了ー!飯食うぞー!吉木意外なぁー!」
「そんな……」
あいつらは最近全然許可してくれない……。
家でもロクなもの食べられないのに……。
「ごめんなさいね?伊織ちゃん……私たちじゃこれはどうしようも出来ないから……」
「ごめんね!?私のあげるのもダメなんだよね……」
真珠とミヤコが心配してくれてる。
「その気持ちだけで充分だよぉ?」
私は精一杯の笑顔でそれに答える。
仕方ない……仕方ないんだ……。
私は一人下校する。
今日は真珠もミヤコも用事があるらしい。
いつもなら真珠がなにかオヤツをくれるのだが、今日はそれさえ期待できない。
「よう!吉木!」
「あ……うぅ……」
クラスの男子に取り囲まれた。
嫌な予感しかしない……。
「お前腹減ってるだろ!?これやろうか!?」
「え?」
差し出されたのは菓子パンだった。
これ一個あれば私ならお腹一杯になれる……。
「ほ、ホントにぃ?」
「ただし……」
う、やっぱり意地悪だ……。
私は耳打ちされて、とある無茶を強いられる。
でもお腹が空いて仕方のない私は、正常な判断が出来なくなっていた。
「わ、わかったぁ……」
「ちゃんとやれよ?見てるからな?」
「あ、あの子にすればいいのぉ?」
私は公園で遊ぶ女の子を指さす。
「そうだな、あいつにしろ」
「うん……」
私は公園に入り、一人砂場で遊ぶ年下の女の子に話しかける。
「あのぉ……」
「え?なぁに?お姉ちゃん?なんで裸なの?」
「う、うぅ……えい!」
「きゃああ!なにするの!?」
私は女の子の足を持って後ろにこかせると、無理矢理パンツを脱がせた。
「やめてえええ!なんなのおお!?」
私は奪ったパンツを顔に被り、臭いを嗅ぎ始める。
「クンクン……臭いが薄い!これだから最近の子は!クンクンクン!はぁ、はぁ……」
私はその子のパンツを嗅ぎながらオナニーをする。
これじゃ変態さんだよぉ……。
「ちょっとこっち来なさい!」
「ええ!?やだああ!助けてええ!お母さあああん!」
嫌がるその子を連れて、水飲み場にやって来た私は、その子を押さえつけて綺麗なお尻の穴を蛇口に押し当てる。
「お仕置きしてあげるぅ!」
「やだやだ!怖いよおおお!」
「えい!」
「ひぎゃああああ!」
そのまま蛇口を女の子のお尻に挿し、すぐに蛇口を捻って水を出す。
「ふぎいいい!入ってくるうう!なんか入ってくりゅよおおお!」
「ははは、はははは……」
私は乾いた笑いを出しながら、女の子のお腹が膨らむのを見届けた。
「ひぎ!ひぃぃ!痛いいい!」
私が手を放すと、女の子は床に倒れ込み、お尻から水と一緒にウンコをまき散らす。
「いびゃあああ!ああああああ!」
「ごめん、ごめんねぇ……?」
その子が泣きわめくのを見ながら、私も泣きながら謝る。
しかし人が集まってくるのが見えたので、すぐに逃げ出した。
「あ、いた!あの……」
「おう、見てたぞ?酷いやつだなぁ?自分が菓子パン欲しいからって、あんな小さい子をイジメてさぁ?」
「まじ最低だよな?貧乏人はこれだから嫌なんだよ!」
「い、痛ぃ……」
髪を乱暴に掴まれて頬をペシペシ叩かれる。
「ほら、やるよ。俺腹いっぱいだし」
「マジ俺ら優しいよなぁ」
「はは!」
男子はパン袋から出して、地面に捨てた。
その上から他の男子が靴で踏みつけて去って行く。
「自分たちが許可してくれなかったからなのにぃ……」
私は悔し涙を流しながらも、落ちたパンの汚れを手で払ってパンを食べる。
パンは甘いチョコと砂の味がした。
肩を落として家に帰ると、玄関の前にママがいた。
玄関に両手をついてお尻を突き出している。
もちろん着る服は無いので裸だ。
「ほら!64!」
「ひぎいい!」
「65!」
「ぎひゃああ!」
後ろで私より小さい男の子が、金属バットでママのお尻を叩いている。
私は驚いて駆け寄っていく。
「ちょっと!なにしてるの!?」
「なんだよお前!俺はこいつを助けてるんだぞ!?」
「助けるって!ママ!?」
「だ、大丈夫よ?伊織ちゃん……」
とても大丈夫そうには見えない。
ママのお尻は赤く腫れ上がり、所々血も出ている。
「ママ最近便秘だったの、だからこの子に頼んでお尻を壊してもらうのよ?」
「そ、そんな!なんでそんなこと!やめて!やめてよ!」
「伊織ちゃん!」
私が男の子を引き離そうとしたら、ママが凄い剣幕で私を掴んだ。
「この子は……パパの上司の方のお子さんなの……」
「そ、それがなんなの?」
「この子が機嫌よく帰らないと、パパお仕事辞めなきゃならなくなるのよ……」
「そんな……」
「おい!変態女!お前もこのババアの仲間だな!?」
「え?」
少年は私にバットを向ける。
「お前のケツも壊してやるから、こっち向けろ!」
「そ、そんな……」
「あ、ありがとうね?伊織ちゃんも喜ぶわ。ね?」
「う、うん……」
「よし!ケツ向けろ!二人同時だ!汚いケツ並べるんだ!早く!」
「「はい!」」
なんで私たちがこんなこと……。
玄関の前で、小さい子に命令されるがままにお尻を突き出す。
もちろん二人とも裸でだ。
少年はヘラヘラ笑いながらバッドで私たちのお尻を叩く。
その度に私たちは媚びへつらい、相手の機嫌を取らなければならなかった。
「よし!疲れたから今日はここまでだ!」
「あ……りがと……ござ……ます……」
ママは泣きながらお礼を言う。
私は声も出なかった。
「よし、お前らにご褒美をやる!」
「え?」
「これだ!」
「ひぎいいい!」
「なんなの……?ひぎゃああああ!」
私たちのお尻の穴には、それぞれ玩具の笛が差し込まれる。
「ほら!屁を扱いて鳴らしてみろ!」
「そんな急に……」
「ふぅぅ!ふぅぅ!」
「ママ……」
ママは顔を真っ赤にして力んでいる。
私も頑張って後に続く。
「ピユー!」
「音が小さい!」
「ピッ!」
「もっと長くやれ!」
いちいち文句を言われるが、それでもやり続ける。
「ちょっとなんなの!?さっきからピーピー五月蠅いのよ!」
「あ、お隣の……」
音に怒ったお隣さんがやって来た。
あの少年はちゃっかり逃げ出してしまっていた。
「あの、これは……」
「いつもいつも卑猥なことでお金稼いで!貧乏だからしょうがないって、目を瞑ってやってたら調子に乗って!いい加減迷惑なのよ!」
「す、すいません……ピピュッ!」
「ごめんなさい……ピー!」
謝った後についオナラが出てしまった。
「あんた達!謝る気ないでしょ!お腹の中のガス全部出してやるわ!ほら上向きなさいよ!」
お隣さんは私たちを蹴り飛ばして、無理矢理仰向けにする。
「いぎゃああ!ひぃ!ひゃあああ!」
「あづいいい!ひぎ!いいいい!」
お尻が地面に着くと痛いので、私たちは何度も腰を上げたり戻したり繰り返しながら騒ぎ立てる。
「五月蠅いって言ってるでしょ!?この!ふん!」
「はぎゃあああ!ピーーーー!」
ママのお腹が踏みつけられて、叫び声と同時に笛が鳴る。
「こっちもよ!」
「ふぎょおおお!プポーーー!」
踏みつけられたお腹も痛いが、お尻を地面に擦られるのも耐え難い痛みだ。
私は叫びながら恥も外聞もなくオナラをまき散らす。
「ふん!これに懲りたらもう出て行ってちょうだいよ!あんたらみたいなのが隣だと迷惑するの!」
「もうしわけ……ござ……」
ママは虚ろな目で謝罪する。
お隣さんはその言葉も聞こうとはせず、さっさと帰ってしまった。
「ただいまぁ。ん?どうしたんだ!?二人とも!」
お尻を氷水で冷やしている私たちを見て、パパが驚く。
私たちは今日あった出来事をパパに伝えた。
「うん、わかったよ。この家は手放そう」
「そ、そんな!それでどうやって生きていくの!?」
「格安の物件を見つけたんだ!凄いんだぞ!?」
「ほ、本当に?」
「今より生活も楽になる!」
パパの言葉に涙が溢れた。
貧乏でも、パパとママがいればいい。
そう思って我儘言わず頑張った甲斐があったのだ。
「パパ、そこってここから遠いのぉ?」
「ここから近いから、学校も変わらなくて大丈夫だぞ!」
「よかったぁ、真珠やミヤコと一緒にいれるぅ」
それも大切な条件の一つだ。
「ただしちょっと色々問題もあってね」
「なに?」
「実はそこは旅館なんだよ」
「旅館!?凄い!全部買うの!?」
「あぁ、もう古いから、改修しなけりゃだけど、パパがコツコツ頑張ってやってみる!」
「もしかして、これからはその旅館で?」
「そうさ!家族三人で旅館を経営するんだ!」
「面白そうなのぉ!」
「私に出来るかしら?」
「ママならいい女将になれるよ!」
「そうかなぁ?えへへ」
パパとママは私を忘れてイチャイチャし始めた。
不愉快だなぁ。
「パパ!ねえ!パパってば!」
「ん?なんだぁ?」
「旅館直してる間は、ここに住むの?」
「いや、この家を売った代金で買うから、まずはここを出なきゃならない」
「じゃあその間はどうするの?」
「旅館の前の持ち主が、一つ条件を出していてね?」
「条件?」
「それが都合がよかったから、そこにしたっていうのもあるんだよ」
「なんなの?」
「前の主人が飼っていた犬がいるんだけどね?その犬小屋を使ってもいいんだって」
「犬小屋を使う?なにに?」
「伊織と沙織が住むのにさ!」
「犬小屋に……住むの……?」
「犬は置いていったらしいから、ちゃんと世話をするんだよ?」
「え?犬もいるのに……?」
「シェアハウスなんて洒落てるだろ?」
「あの……ママ?」
「よかったわね、伊織ちゃん……これからは家族が増えるのよ?」
ママは諦めたような顔で言う。
パパの頑張りに水を差したくないのだろう。
「犬の餌代もバカにならないから、二人の餌は犬の糞尿でいいよね?」
「ええ、もちろんよ?」
「え?……あぅ」
「伊織?犬の家に寄してもらうんだから、おしっこやウンコは、ちゃんと犬の許可をもらってするんだぞ?」
「う、うん……」
「大丈夫よ、私がついてるんだから、ちゃんと見本になるわ?」
「そうだね!よし、じゃあ家を出ようか!」
「え!?もう行くの!?」
「あぁ、この家の物も含めて売りに出したからね!」
「それって自己破産同然なんじゃ……」
「ん?伊織は難しい言葉を知ってるねぇ」
「ほら、伊織ちゃん?行くわよ?」
「う、うん……」
こうして私は生まれ育った家を後にした。
そして、やって来たボロボロの旅館を前にして、当分は犬小屋生活を余儀なくされることを確信したのだ。
「ねえお父様?この服なんて可愛くありませんか?」
「ん?どれどれ?おお!これは真珠に似合いそうだな!」
日曜日のある日、私はいつものようにお父様にオネダリをしていた。
「よし!早速買いに行くか!」
「わぁ!ありがとうございます!お父様だーい好きです!」
「はいちょっと待ったー!」
「うっ!」
上手くいったと思った矢先に、強力な邪魔が入ってきた。
「真珠?あんた最近調子に乗ってない?」
「な……なんのことでしょうか……お母様……」
「こらこらお前、あんまり真珠をいじめてやるな?」
「あなたは黙ってなさい!」
「サー!イエッサー!」
一家の大黒柱が最敬礼である。
市長とはいえ、家に帰れば妻の尻にひかれる悲しき夫の一人であるのだ。
「でもお父様が買ってくれるって……」
「この前もバッグ買ってもらってたでしょ!?いくらなんでも買いすぎよ!」
「お母様だってその服買ったじゃないですか!」
「私は働いて買ってるの!あなたとは違うでしょ!?」
そう、お父様は市長であるが、お母様は国会議員なのだ。
美しきやり手の国会議員として、メディアにもよく取り上げられている。
正直お給料も立場もお母様の方が上のようである。
「欲しいものがあるなら働きなさい!」
「とは言ってもお母様、私はまだ働けるような年では……」
「甘えない!働かざる者食うべからず!私たちの子供として恥ずかしい人間になって欲しくないの!わかるでしょ!?」
「はぁ……」
お母様は普段は優しいんだけど、教育のこととなるとかなり厳しい。
気持ちや期待は分かっているつもりなので、嬉しくはあるんだけど……。
「よしよし、じゃあこうしようじゃないか」
「あなたは黙ってなさいって言ってるでしょ!?」
「サー!イエッサー!」
纏めることさえ許されない。
それがお父様である。
「で?なんなの?言ってみなさいよ」
「あ、言ってもいいんだ……。あのね?駅前の商店街の人から、頼まれてた仕事があるんだよ」
「それがどうしたの?」
「その仕事っていうのが、商店街の活気を取り戻すための、PR資金を援助して欲しいってことだったんだけど……」
「あぁ、それで?」
お父様の仕事に全く興味がない。
それがお母様である。
「そのPRに、真珠を使えばいいんじゃないかって思うんだ」
「なに?PR大使でもやらせるの?」
「そんな大それたもんでもないけど、PRに使うCMを真珠で撮ればいいんじゃないかって」
「あぁ、それなら役者を使わない分、経費も浮くわね」
「そこの人件費ゼロは結構変わってくるからねぇ」
「あの、要するに、私が商店街のCMに出ればいいんですか?」
「そういうこと。そのご褒美にこの洋服を買ってあげよう!」
「それなら私も賛成よ。地元の人と関係を作ることは、この先有利になること間違いないからね」
この人たちは本当に抜け目がないなぁ。
そう思いながらも少しワクワクしている自分がいる。
ちょっぴり恥ずかしいけど、なんだか面白そうだ。
「じゃあ先方には伝えておくから、くれぐれもあっちの指示には従うんだよ?」
「私たちの子供として行く以上、結城家の看板ぶら下げて行くようなもんなんだからね?」
「はい!わかりました!あのぉ、撮影はいつ頃になりそうですか?」
「早かったら来週ぐらいじゃないかな?」
「では……出来れば報酬は前払いで……」
「はぁ、本当にあんたは私たちの子供よね?」
「わかった、今から買いに行こうか」
「やったぁ!お父様もお母様も大好きです!」
「現金な子ねぇ」
だって親子三人が揃うのなんて久しぶりなのだ。
服も大事だが、久々にお出かけしたいじゃないか。
「今日はよろしくお願いします!」
撮影当日、天気は快晴。
絶好の撮影日和だ。
「あぁ、君が真珠ちゃん?結城市長から聞いてるよ。ワシが商店街の代表の立野だ」
「いつも父がお世話になってます」
私は礼儀正しくお辞儀をする。
「いやいや!ワシ等がお世話になってるんだって!今日も経費削減に実の娘さんまで借り出してくれるなんてね!」
「市長として当たり前のことだと父が言っていました」
「はは!ホント結城市長の娘さんだなぁ!」
立野さんが気のいい人で助かった。
「今日の撮影は立野さんと二人ですか?」
「いや、実はワシはこの後用事があってねぇ?撮影係のやつがそろそろ来るんだけど、そいつと二人でやって欲しいんだ」
「そうなんですか」
立野さんは確かお米屋さんだったかな?
何度か配達や後援会で見たことがあるので知っている。
「撮影の人は何屋さんなんですか?」
「もちろん写真屋だよ!」
「なるほど」
餅は餅屋ってことか。
でも商店街に写真屋なんてあったかな?
あ、南通りの路地に入ったところのやつかな?
「お、来た来た!おおい!おっせえよ!」
「すまん、ちょっと用事を済ましてたからな」
やって来たのはヒョロッとしたおじさんだった。
なぜか頭に巻いているバンダナが無駄にダサい。
「用事ってなんだよ?今日は撮影って言ってただろ?」
「ばっか!今日はコスプレイベントの日だったのに、どうしても今日だって言うから、早めに切り上げて来てやったんだぞ!?」
「コスプレ?あ、知ってます!アニメの恰好とかするやつですよね!」
「ん?……なぁ!?」
その時初めて目線に入ったのか、写真屋さんは私を見て驚いた。
「あ、あの……」
「き、君がもしかして?」
「はい、今日お世話になる結城真珠です」
「まっじかよ!」
「なんだなんだ?あんまり可愛いからビックリしたか?」
「おう!」
「無駄に正直だなお前!」
「おう!」
「元気だな!?まぁいいや、後は頼んだぞ?」
「任せとけ!仕事となれば全身全霊!金川写真展亭主!金川団十郎とは俺のことだい!」
「いやいや、お前の店週三しか開いてないじゃないか」
「うっせえ!さっさと失せろ腐れ米屋が!」
「酷い!てか腐ってねえよ!お前のとこもう配達してやんないからな!?」
「へいへい!さっさと行って来い!」
「じゃあ真珠ちゃん、この人変な奴だけど、腕は確かだから安心してな?」
「はい、お仕事頑張ってくださいね?」
「う、うん!」
リップサービスと笑顔は経費0円なり。
「さぁてと、気合入ってきた!」
「あの、金川さん?は、コスプレするんですか?」
「ん?団ちゃんでいいよ?コスプレはしないけど、コスプレを撮るんだよ」
「へえ!面白そう!あの!金川さん!見せてもらってもいいですか?」
「あ、だから団ちゃんで……まぁいいや、ほらこんな感じ」
渡されたのは大きなカメラ。
フラッシュも別についていて、レンズも長い。
プロって感じだなぁ。
「ん?どうやって見るんですか?」
「あぁ、こうやって、こう」
「はぁ……って、え!?」
初めの画面に映っていたのは、可愛いピンクの制服を着た女性。
次に映ったのが、恐らくその女性のスカートの中……。
黒いパンツが映ってしまっている。
これは……見たらいけないやつなんじゃ……。
「ミルキーエンジェリアやるなら、パンツも白でお願いしたいよな?」
「……え?」
あれ?悪びれた様子もない……。
こういうものなの?
「他にも見るか?あ、これなんて着替えから盗撮したんだけどさ?」
「盗撮!?」
言っちゃったよ!?自白してますよ!?
「あ?あれ?犯罪ですーとか言っちゃうタイプ?」
「あ、あのぉ……」
私は今お父様の紹介で来ている。
この人は大切な後援会のメンバーでもある。
そんな人に失礼な態度はとれない……。
「いえ、よく撮れたなぁと思って……」
「だろ?頑張ったんだぜ?見て見ろよ」
「はい……」
「これなんて凄くないか?コスプレは露出少ないのに、トイレ写されてんだぜ?まじ笑えるだろ?」
「は、はい……面白いです……」
確かにコスプレを脱いで、トイレで用を足している女性が写っている。
「しかもこの後こいつオナニー始めたんだぞ!?やばくない!?」
「や、やばいですね……」
画像を次に進めるたびに、見たくもない卑猥な映像が映る。
「あ、あの!撮影!始めましょう!」
「あ?そうだな」
よかった。
自分から言い出したものの、これ以上この人の趣味にはついていけない。
「よし、じゃあ衣装に着替えようか」
「え?衣装があるんですか?」
まぁそうりゃそうか。
結構気合入れてオシャレしてきたけど、仕方ないな。
「どこで着替えるんですか?」
「え?ここだけど?」
「……え?」
ここって……。
商店街の真ん中だけど……。
「ここ……ですか?」
「うん、ここだよ?」
「はぁ……」
ダメだ、この人の言うことを聞くようにって、お父様からも言われてる。
「わ、わかりました」
「じゃ、これね?」
「これって……」
パンツだ。
それも幼児用のパンツ。
後ろにアニメの絵がプリントしてある。
「わ、私こんな年じゃ……」
「え?ダメなの?」
「あ、いや!ダメじゃないです!嬉しいです!」
「そっかよかったぁ」
それにしても生暖かい。
それにちょっと汚れてる?
「いやっ!なんか手に付いた!」
「ん?」
パンツを広げようとしたら、手に白いネバッとした液が付いたのだ。
「それ俺のザーメンだわ」
「ザーメン?」
「精子だよ、精子」
「せい!?なんでそんなものが!?」
「だってそれ、俺が今日のコスプレイベントの時、オナホール代わりに使ってたやつだから」
「オナ?ホール?なんですか?それ?」
「それをチンコに巻いて、擦って気持ちよくなってたの。アンダスタン?」
最後の妙な英語が癇に障ることだけは分かった。
「これを……私に履けと?」
「あのさ?嫌なら嫌って言ってね?」
「ぁ……」
この人は大好きなイベントを放り出して来てくれたんだ。
それほどこのCMに賭けてるってこと。
それを私の我儘で……。
「ごめんなさい!履きます!」
「よし、じゃあ早く脱いで」
「はい!」
私はスカートの中に手を入れてパンツを脱ぐ。
あまり見られないように素早く脱いで、カバンにしまう。
「あ、そのパンツはこっちに頂戴ね?」
「え……?なんで?」
「さっき渡したやつはプレゼントするから、交換にそれ頂戴?オナホールが無くなったら俺も困るからさ?」
「はい……」
決意した瞬間砕かれかける。
でも我慢しないと。
「は、はい……」
「ごめん、広げて渡してくれる?」
「え!?広げて!?というか、なんでもう撮ってるんですか!?」
「試し撮りみたいなもんだよ」
「は、はぁ……」
プロのやることに文句をつけられる立場じゃない。
うぅ……。
「ど、どうぞ……」
「そう、もっと汚れてる部分を広げてカメラに見せて!」
「よ、汚れてません……」
「ちょっと黄色くなってるでしょ?へへっ」
「うぅ……」
商店街の真ん中で、買い物客も多く通るこの道で、私はなぜこんなことを……。
「よし、じゃあこれは俺が大切に使わせてもらうから、まずはパンツ履いちゃおうか?」
「はい……」
私は嫌悪感に打ち勝ち、ヌチャヌチャする小さめのパンツを履く。
「冷たい……」
「うほおお!こんな可愛い幼女が!俺のザーメン付きパンツ履いてるなんてぇ!」
金川さんはビデオを回しながら、器用に写真も撮っていた。
「じゃあ服全部脱ごうか」
「……はい?」
「あぁ、そのパンツは履いたままでいいよ?」
「全部って?え?」
「早くしないと日が暮れちゃうなぁ……」
「わ、わかりました!」
疑問を持っちゃいけない。
もっと、素直に……。
「ぬ、脱ぎました!」
「へえ?結構胸出てるんだね?」
「あ……はい……」
同年代より大きめのBカップの胸は、私のちょっとしたコンプレックスだ。
「そんなに大きいのにブラしないの?」
「は、恥ずかしいし……」
「形崩れちゃうし、乳首透けちゃうよ?」
「あ……の……」
カメラのレンズが私の胸を捉える。
引っ付くギリギリの所で乳首が映されている。
「わかった!乳首透け透けになって見られたいんでしょ?」
「え?」
「ほら、言ってごらん?」
「は、はい……乳首透け透けになって見られたいんです……」
「ひひゃひゃ!」
顔が熱い。
きっと真っ赤になっていることだろう。
「よし、じゃあちょっと待ってね。仕上げするから」
「え?仕上げって?きゃああ!」
急によってきた金川さんは、私のパンツの両端を持って持ち上げた。
「い、痛い!なにするんですか!?」
「両端を肩に掛けて、ハイレグみたいにするんだよ」
「ハイレグ?って?痛い痛い!」
ただでさえ小さいパンツを、無理矢理に引っ張られて、大切な部分に布が食い込んでいる。
「こ、これじゃ丸見え!」
「そうなるようにしてるんだよ?」
「う、うぅ……」
「で、ここは切るねぇ?」
「え?ちょっと!」
ハサミを取り出した金川さんは、パンツの全面を小さく切った。
「よし、バッチリだね」
「な、なにが!」
これじゃあ大切な部分が少し見えてしまう。
「ちょっと我慢してね?」
「え?ちょっと!ふわっ!ひゃああ!」
急に金川さんが私の筋を触り始めた。
「よし、クリが出てきたな。小さいマンコだけど、クリは大きめだね」
「はぁ、はぁ……クリ?って?」
「クリトリスだよ。ここにこれを付けると……」
「ひ!ひぎいい!痛い痛い!なに!?」
「糸で括ったんだよ?いやぁ、小さいから無理かなとも思ったけど、真珠ちゃんのクリトリスが大きくて助かったよ」
パンツの穴から小さな豆のようなものが飛び出している。
きっとこれがクリトリスなんだろう。
そしてそこには、白い糸がぶら下がっている。
「この先にこれを付けてと」
「え?な、なんですか?」
『オクラホマ商店街においでやす』と書かれたハガキぐらいの大きさの板が取り付けられる。
「手を放すよ?」
「え?放すって?ひ!ひぎいい!ひゃああああ!」
「ははっ!いいリアクションだねぇ?」
「ひぃ!ひぃいい!な!なんでこんな!」
「だよね?なんで京都弁なんだろう……」
そんなのどうでもいい!
とは言えずに、ひたすら痛みに耐える。
「じゃあ撮影スタートだね。まずは初めのシーン」
「う、うぅ……」
「ガニ股になって、プラカードを揺らしながら歩いて?」
「は、はい……」
私は言われるがまま、足を開いてがに股になる。
何もしなくても、歩くだけでプラカードは揺れる。
そしてその度に痛みのような、快感のような電気が体を走る。
更に歩けば歩くほど、パンツは股に食い込んでいくのだ。
「うぅん、違うなぁ……」
「なにが違うんですか!?」
つい私は叫んでしまう。
こんなに頑張っているのに、なにが違うっていうの!?
「笑顔……」
「ぁ……」
「オクラホマ商店街はね?確かに他より安い商品なんてそんなにない。品ぞろえも微妙だよ。スーパーに行った方がよっぽど早くて色んなものが買える」
私は黙って話を聞く。
「美容院なんて洒落たものは無くて、あるのはダサい散髪屋が一軒。花屋のジジイもボケてるし、薬局も潰れちまった。ま、写真屋もほとんど開いてねえしな」
確かに駅前なのに人通りは少ない。
私も私用で来ることはほとんどない。
「でもな?俺にとってここは、生まれ育った大切な商店街なんだよ。なんにもないなんてことはねえ、いつもここには、笑顔があるんだよ……」
「金川さん……」
「だからさ、この商店街のCMなんだ、キツイこと言ってるのは分かるが……笑ってくれや?」
「……はい」
忘れてた。
これは仕事とかお父様とかそれ以前に、商店街の人たちの為にやっていることなんだ。
笑おう、精一杯。
私が出来ることを、全て出し切ろう。
「もう大丈夫です!もう一回お願いします!」
「うん、さすが結城の娘だ。行くぞ!」
「オクラホマ!オクラホマ!オクラーホーマー商店街!」
痛みに耐えながら、ニコニコ笑って歌ってみせる。
これが私の全力だ!
「あ、音声は入らないんで大丈夫でーす」
「……はい」
……今日一恥ずかしかったです。
「てわけで、商店街の星、電気屋にやって来たわけだ」
「商店街の星なんですか?」
「なんとここは!電池がスーパーより安い!」
「それは凄いですね!私も今度からこっちで買わなくちゃ!」
「止めとけ止めとけ、全部年代物だから」
「こらこら!ネタばらしすんなよ!金川!」
「んだようっせーなぁ。同級生のよしみでお前のとこも撮ってやるんだから、ガタガタ抜かすな」
「それについては感謝する!」
ガタイのいいお兄さんは、電気屋の店主らしい。
「じゃあこの店の商品の性能を前面に出したCMにしよう」
「商品はどこでも一緒なんじゃ……」
最新機種の説明なんて、各メーカーがしているだろうし。
「ここの売りは最新機種じゃない!最旧機種だ!」
「な、なんですかそれ?」
「うちは古い商品が売れ残ってることが多くてね?マニアにはたまらない店になっている」
自慢のポイントがズレている……。
「これを使ってみてくれ!」
「ドライヤー?です……よね……?」
えらく大きくて重い。
なんだこの使い辛さは……。
「筋トレになるだろう!?」
「ストレッチパワーも溜まるぞ!」
「わぁーい」
笑顔……忘れそうだ……。
「しかもこれは凄いんだ!そうだなぁ、よしその生えかけの陰毛で試してみたまえ!」
「うっ!」
金川さんさえ指摘しなかった、私の一番のコンプレックス。
ちょっと生えてきた毛を指摘してくるとは……。
「じゃあ脱いでみて」
「はい……」
キツキツのパンツを脱げるのはありがたい。
正直背筋を伸ばすのも無理になって来たから。
「1cmぐらいか?生え始めだな」
「は、はい……」
「それ乾かしてみろよ」
「乾かすって言っても……」
濡れてない……。
いや、なんで?濡れてる?
「あれ?」
「エッチな汁で濡れ濡れになってるな」
「エッチな汁?」
わからないが関わらない方がいいだろう。
二人のニヤニヤ顔がウザいから。
「こうですか?」
金川さんが撮影する中、私はドライヤーのスイッチを入れる。
「あ、あっつ!」
「はいそのまま!」
「ええ!?」
急激に高温の風が出てきて、手をどけようとしたのだが、店主に止められる。
「熱い熱い!ちょっと待って!あっつ!」
ピョンピョン飛び跳ねながら腰を逃がそうとするも、今度は腰も抑えられる。
「よし、こんなもんか?」
「おお!見て見ろよ!真珠ちゃん!」
「うぅ……なにするんですかもう!って!ええ!?」
「なんということでしょう、生えかけだった毛は、見事にチリチリに焼け焦げてしまいました」
「これぞ匠の技だな」
「あ……あぁ……」
汚らしくチリチリになった毛は、前よりも惨めで……。
酷い……。
「そのドライヤーは昔の技術の結晶でな?高温すぎて毛が焼けるんだ!」
「昔の人バカだな!おい!」
「ってことで、次は掃除機だな!」
「サイクロン型なんて目じゃないぜ!」
「これが俺の店の切り札だ!」
落ち込む私を無視して出てきたのは、またえらく古そうな掃除機。
「次はなんなんですか?」
諦めの境地に達した私は、呆れながらも聞いてみる。
今日一日で私は大人の階段を何段上るんだろう……。
「セット!」
「うわああ!」
店主が私を不意に持ち上げた。
お尻を突き出すような形で固定される。
「ハット!」
「なになになにー!?」
金川さんが掃除機を私のお尻の穴に当てる。
「旧!」
「淫!」
「なんか知らないけどムカつくー!きゃあああ!ひいいい!」
スイッチを入れられた途端、便意もないのに私の肛門の中で何かが動き始める。
店主が無理矢理開いた肛門の中が吸われて、ウンコが動いているのだ。
「やめて!ひいいい!うぐぐ!はぁ!はぁん!」
「なんか声がエロくなってきた!」
「もう出るのか!?」
「ひひゃああ!」
ズボッという音と共に、何かが吸いこまれた。
「じゃあ開けてみましょうか」
「お?ホヤホヤウンコー!」
「もう……好きにすればいい……」
掃除機のパックの中を撮影し、楽しそうにしている二人を尻目に、私は一人黄昏た。
あぁ、大人はこんな時に煙草を吸うんだろうな。
「というわけで、次は八百屋だな」
「少し休みたい……」
「大丈夫!八百屋特性のミックスジュースをご馳走することになってるから!」
「え?本当ですか?」
それはありがたい。
喉がカラカラだったのだ。
「作るのは真珠ちゃんだけどね?」
「え?出来るかなぁ?」
なんていいながらも、ここに来て普通そうなその企画に、多少のワクワクは隠せない。
「ヘイラッシャイ!」
「おー!スティーブ!この子が真珠ちゃんだ!」
「ナイストューミーチュー」
八百屋思いっきり外国人だあああ!
「あ、はい。よろしくです……」
ここでこそ活きのいいおじさんに出てきて欲しかった……。
「ウチノ、ヤッサイハ、オイシイヨ?」
野菜をしっかり発音できない八百屋の言うことは信じねえ。
「スティーブは野菜の本場、ロシアからの刺客だ!」
野菜の本場は各地の農家であって、決してロシアではない。
てかロシア育ち悪そう。
いやいや、それ以前に刺客なのか?
等々のツッコミはしたら負けなので無視する。
「で?どうすればいいんですか?」
「し、真珠ちゃん……笑顔が怖い……」
「コレガ、トュデーツカウ、ヤッサイタチデス!」
所々の英語が嘘臭くさえ感じてきた。
渡されたのはプチトマトとイチゴ、皮をむいたミカン、そしてバナナである。
「……全部果物やないかーい!」
「ツッコミヤ!ツッコミガキタデ!?」
「よかったなスティーブ」
「ワッショイ!ワッショイ!」
まだまだ我慢が足りない。
この大人たちと同レベルと思われたくないのに……。
「デモシンジュ?トマトハヤッサイデス!」
「いやいやスティーブ!トマトは果物だ!」
「ナニヲイッテルカ!カナガワ!ソンナコトダカラオマエハ、クサインダ!」
「突然の罵倒!?」
「フルーツトマト、アリマス!ジャア?ノーマルトメートハ?」
「……野菜だあああ!」
「ダショダショ?」
「早く始めましょう」
私は冷めた目で言い放つ。
「シンジュオコッチャターヨ?」
「は、早くしよう……」
それらの野菜をザルに入れて持ち、撮影はスタートした。
「あの……ミキサーがないんですが……」
「ミキサーはいらないでしょ?それ全部真珠ちゃんのマンコに入れてみて?」
「……は?」
「早く!時間押してるから!」
「誰のせいで……」
仕方ない。
ここまで来たらやるしかないのだ。
「マズハバナナガテイバンデス!」
「その外人黙らせろ」
「真珠ちゃん!口調が悪くなってるよ!?」
私はザルを置いて、バナナだけを手に持ち、股間に当てる。
「こんなの入るんですか?」
「ちょっと凍らしてあるから大丈夫でしょ」
確かに少し冷たい。
「う!冷たっ!ひぃ!ふぐうう!ひゃあああ!痛い!」
「頑張って!」
「あうう!うぅぅ……まだ半分ぐらい?」
「お!血が出てきた!」
「え!?」
「大丈夫!それは怪我じゃないから!おめでとう!」
「うえ!?へ?」
なんでおめでとうって言われたかは分からないが、とりあえずバナナを押し込む。
「はぁ、はぁ……入っちゃった……」
「次はプチトマトだね」
そのまま他の食材も全て入れさせられる。
これでなんになるというのか……。
「じゃあ最後にこれを入れます!」
「なんですか?それ?」
金川さんが取り出したのは、茶色い液体が入った注射器だ。
先の針は取ってあるので、どこかに刺されることはないだろう。
「さっき電気屋で吸い取ったウンコを、水で溶かしたものだよ!」
「コノミキサーヲツカイマシタ!」
ミキサーあるんかい!
心の中で突っ込むだけに留めよう……。
「これをマンコに挿してと……」
「ん……」
大切な部分を金川さんに触られることに、少し慣れてきた自分が怖い。
「押し込みまーす」
「うぐう!入ってきちゃう!ダメなのにぃ……」
「さ、これで全部の材料が入ったな!」
「これでどうするんですか?」
「中を混ぜないとね」
お腹を振ればいいのかな?
「でもその前に、材料が塊のままだから、子宮を殴って砕いていこうか!」
「殴るって……誰が?」
「自分でやってよ」
「え?」
「なに?俺らがやるの?」
「い!いえ!自分でやります!」
私は怖くなって自分で、自分のお腹を叩き始める。
「ひ、ひぎゅ!うぅ……」
「そんな弱弱しいパンチじゃ砕けないよ?」
「はい!ふん!がはっ!」
自分で自分の子宮を殴る私を見て、二人はもちろん、通行人も笑っている。
「はぁ、はぁ……」
「真珠!」
「……え!?お、お母様!?」
なんでここにお母様が!?
「あなた達ウチの真珠になにやらせてるの!?」
「あ?あぁ、テレビで見たことあるわ。なんだっけ?結城議員?ああ!そうか!真珠ちゃんのお母さん!?」
「ただで済むと思わないでよ!?」
「あれー?おっかしいなぁ?催眠は出来てるって言ってたのに……」
「カナガワ、アレツカウカ?」
「あぁ、そうだな」
「なんなの!?あなた達!人の話を聞きなさい!」
「おい年増!これ見てー!」
「年増!?あなた今なんて!……あれ?」
金川さんはペンライトみたいなやつをお母様の顔に当てる。
「今からお前は俺の撮影に参加しろ」
「……はい」
「監督である俺の言うことは絶対。その間は真珠ちゃんにもお前にもなにやっても文句言うな、なんでもやれ、いいな?」
「……はい」
なに?お母様になにしてるの?
「真珠ちゃんは気にしないでいい」
金川さんの声が少し張り上げられる。
「……あ、はい」
気にしなくていいのか……。
「ちっ!興が削がれたな。おい、お前名前は?」
「結城絵美香です……」
「年は?」
「35歳です……」
「ババアじゃねえか」
「ババアです……」
「なんでここに来た?」
「仕事で近くに来たので、ついでに娘の様子を見ようと……」
「イレギュラーな行動しやがって……面倒くせえ……」
「申し訳ございません……」
「じゃあ今日の撮影に参加するにあたって、お前の脳みそを書き換える。いいな?」
「はい……」
「お前はクズでバカな人妻だ、そうだろ?」
「はい、私はクズでバカな人妻です」
「変態プレイが好きで、娘にも自分のような変態に育ってほしいんだよな?」
「はい、私は変態女ですから、真珠にも変態になって欲しいです」
「惨めなことを命令されればされるほど、鼻の穴広げて喜ぶ糞豚だよな?」
「はい!はぁ!はぁ!惨めな命令してください!」
「よし、自分の娘に、ケツの穴に大根ぶち込んでくださいってお願いしろ」
「あぁ!はい!ありがとうございます!」
お母様がキッチリと着たスーツを脱ぎながらこっちに来る。
「真珠、お願い!私の糞穴に大根ぶち込んで!店で一番大きいやつよ!」
黒いレースの下着を脱いで、私の前でお尻を出して伏せる。
「あの……これ……」
誰……なの……?
「真珠ちゃん、お母さんは撮影の為に協力してくれてるんだ」
そうなの……か……。
「じゃあ……」
私は太い大根を選び、お母様の元に戻る。
「こんなの……入らないよ?」
持ってきた大根は、確かに店で一番太いが、お母様の太ももよりも太い。
「大丈夫よ!蹴り入れてくれていいから!お願い!」
こちらを見たお母様の顔は、気持ち悪いぐらい鼻を膨らませて期待している顔だった。
「い、いくね?」
私は大根の先をお尻の穴に当て、足を使って体重を乗せていく。
「ふぐう!はいりゅうう!」
いや、やっぱり入らない。
太すぎる大根は、ビクともしない。
「だめだなぁ、真珠ちゃん。俺が手伝ってやるよ」
「え?」
金川さんが私の足を持ち、思いっきり大根を押し込む。
「ふげ!?ふごごごご!はがっ!」
お母様が聞いたことのないような声を出し、大根を飲み込んでいく。
お尻は裂けて、血が出てきている。
「はははっ!すっげえ顔!これが美人議員とか笑えるわ!」
「はやああ!笑ってええ!もっと私で笑ってくらはいい!娘に!むしゅめに大根で!糞穴こわされりゅわたひいいい!笑ってえええ!」
すでに店の前には人だかりが出来ている。
みんなお母様のことを知っているらしく、汚いものを見る目で見つめている。
「はぁ、はぁぁ……」
「ほら、真珠ちゃん、お手製のジュースお母さんに飲ませてやりなよ」
「え?……はい」
私は自分の股間をお母様の顔の前に持っていく。
「ひゃああ、ああん」
お母様は口を挙げて下で私のそれを舐めていく。
中から汚い色をした液体が出てきて、それら全てを美味しそうに咀嚼して飲み込んでいく。
私はそんなお母様を見ながら泣いていた。
「はい、乱入者も来たけど、順調に進んでるね」
「次は……病院ですか?」
「小さな診療所だけどね」
病院にもPRが必要なのか……。
はぁ、でも今はお母様が心配でそれどころじゃない。
お母様はあの後全裸でついてきている。
私も全裸だが、お母様は四つん這いなのだ。
顔には鼻フックという器具が取り付けられて、背中には荷物が置かれている。
「じゃ入ろうか」
「はい……」
「ぶひぃ!」
お母様をあまり見ないようにして、診療所に入る。
「やあやあ、よく来たね」
「突然悪いですね!先生!」
「いいんだよ。で?それが患者さん?」
先生はお母様を指さして言う。
「そうです。ケツの穴が広がっちまって」
「そうですか、じゃあすぐ処置しましょうね」
「え!?」
まさかお母様のことを気遣って、来てくれているとは思っていなかった。
「金川さん!ありがとうございます!」
「ん?なに、いいんだよ」
少し怖く感じていたけど、やっぱり根はいい人なんだな。
「じゃ、お尻出してね」
「ぶひぃ!ぶひぶひ!」
お母様はその場で馬跳びのような恰好をしてお尻を突き出す。
「もっと開いて」
「ぶひ!」
「これは酷いねぇ。縫っちゃうから我慢しててね?」
「ぶひぃ」
ぬ、縫うって……うわぁ、痛そう。
「じゃあ始めようかな」
「わ、私外に出ててもいいですか?」
「ん?いいよぉ、俺は撮影しとくね」
「はい……」
とても見てられなかった。
「おまたせー!」
「あ、金川さん!お母様は!?」
「ほら、見せてやれよ!」
「ぶひぃ!」
「……なに……これ」
確かに穴は小さくなっている。
しかしこれは……。
「ストローぐらいの細さで固定したんだよ」
「な、なんでそんな!」
「これからは常に下剤を飲まないと糞出せないんだぜ!?キャハハ!」
「ぶひぃ」
お母様はうっとりして喜んでいるように見える。
「もちろん今も下剤飲ませといたよ。おい豚!いつでも好きな時に出していいからな?」
「ふがっ!ふがっ!」
「じゃあ体も汚れてきたし、銭湯でも行くか!」
「はい……」
もはや浮かれた気分なんてない。
どうせ無茶苦茶なことを要求されるのだ。
「じゃあおっちゃん、三人分な?」
「おいおい、金川!撮影なんだから金なんか要らねえよ!」
「こいつの財布から抜いた金だから気にすんな!」
「おう、そういうことならな……」
銭湯に着いた私たちは、お母様の財布からお金を払って脱衣所へ向かう。
金川さんは当たり前のように私たちを男性風呂に誘導する。
「じゃあ撮影始めるぞー!真珠ちゃん!ちゃんと覚えた!?」
「……はい」
「ではスタート!」
お風呂場に現れた私は、マナー向上を訴える文句を唱えていく。
「お風呂に入る前は綺麗にしよう!」
お母様がタオルで股間を擦りながら逝っている。
「お風呂場では走らないこと!」
後ろで走って転ぶお母様が映される。
「盗撮も禁止です!」
お母様はカメラで男の人の股間を必死に撮っている。
「お風呂の中でのオナニーも禁止!」
手洗い場の蛇口に股間を擦り付けているお母様。
「湯船の中ではウンコやおしっこは我慢して!」
下剤で緩くなった便が、お風呂の中で噴き出たようだ。
汚くなったお湯を必死に啜っているお母様。
「もお!この豚は全部出来てないじゃない!こんな豚には?」
私はお風呂場には似つかわしくない拷問器具を取り出す。
熱しられた鉄の棒の先には、丸い鉄の板が取り付けられている。
「お仕置きよ!」
「ひぎゃああああ!」
私はそれをお母様のお尻に押し付ける。
肉の焼ける匂いがして、お母様のお尻に、丸い板の部分に鏡文字で書かれていた言葉が火傷として残る。
『糞豚入浴禁止』
「マナーを守らない悪い子は、私が焼印しちゃうぞ?」
そこで銭湯での撮影は終了した。
「最後は散髪屋だな」
「……」
お母様は気絶して運ばれていった。
今度こそ病院に行ったのだろう。
そこでお尻も治してもらえると嬉しいのだが。
「あれ?真珠ちゃん、元気ないね?疲れた?」
「……少し」
「まあ最後はカットモデルみたいなもんだから、寝ててもいいよ?」
「はい……」
カットモデルか……。
何度かしたことがある。
もちろんもっとオシャレな店でだけど。
自慢のツインテールは、お手入れにも時間をかけている。
本当なら下手な散髪屋なんかに触らせたくない。
でももう疲れた……。
「じゃあ切っていくからね」
「おねがいします……」
私はそう言うと、本当に眠ってしまった。
このまま起きたら家のベッドだったらいいのに……。
「お待たせしました!いやぁ、真珠ちゃんよく寝てたね!」
店のおじさんの声で目が覚める。
そこで鏡を見た私は絶望した……。
「なんなのよ……これ……」
「似合ってるよ?」
「い、いや……いやああああ!」
鏡に映ったのは、天辺だけを残して、後は汚く刈り取られた頭だった。
妙に伸びた天辺の毛は、まるでパイナップルみたいで……。
「こんな!酷い!いやああ!戻してよ!ねえ!嘘でしょ!?うわああああ!」
「はい、撮影終了!じゃ、また今度機会があればね!」
金川さんが帰っていく。
私ももう店を閉めると言って追い出された。
「いや……いやぁ……」
それでも私は店の前で何時間も泣き続けた。
「この前撮った商店街のCM、大好評らしいぞ!」
「……」
「そう、よかったわね、真珠」
「第二弾の方もサンプルが届いてるぞ!」
「第二弾は公園のマナーについてだったかしら?」
「……」
お母様だった物は、知らない男の人とセックスしながらお尻を叩かれている。
お父様にはそれが見えないらしい。
「よし、じゃあ見てみようか」
「この子のAVだって?面白そうじゃん!」
「おい!お前早くその豚貸せよ!俺の番だぞ!」
「待てって!娘のAV見ながら母親犯すとか、なかなか出来ねえんだから!」
男たちがなにか言っているが、聞こえないことにする。
『公園ではマナーを守ろう!』
「うへへ、うへっ!この鉄棒気持ちよさそう!」
全裸で汚いパンツを顔に被った私が、鉄棒に跨って腰を揺らしている。
「おふっ!おふっ!気持ちいい!」
情けない声を出しながら私が潮を吹いている。
『みんなが使うとき臭くなるから、鉄棒でのオナニーは止めよう!』
私の声でナレーションが入る。
「この蛇口も気持ちよさそう!うへへ!」
私は蛇口に無理矢理ケツ穴を差し込み、自分で水を流し込む。
「いくよおおお!人間噴水!」
そしてお腹に溜まった水を撒き散らす。
『みんなの公園は綺麗に使おう』
また私の声でのナレーション。
その後もトイレを舐めたり、木におしっこをかけたりと、やりたい放題だ。
最後にジャングルジムの天辺でおしっこをしながら、子供たちを追い払う姿が映る。
「これは私のジャングルジムよ!マーキングマーキング!」
「変態仮面をやっつけろ!」
「「おー!」」
すると子供たちが私を引きずり下し、木の棒でお尻を叩きだした。
「ひぎっ!ひぎいい!ごめんなさーい!」
最後は棒をケツとマンコに挿し込まれ、おしっこをかけられた。
『独り占めする悪い子は、お仕置きされちゃうぞ!』
最後も私のナレーションで締められる。
「なかなかいい出来じゃないか!真珠!」
「親として鼻が高いわ!」
いつまでも犯され続けるお母様と、それに気付かないお父様、そして我慢できなくなって私を犯そうとし始めた男たちに囲まれて、私は生きていくのか……。
せめてもの救いは、やっと生えそろい始めた髪の毛だけである。
『次は、5年2組の演目です』
舞台の幕が上がり、スクリーンに映像が流される。
今日は文化祭。
私たちは映像作品を撮り、それを上映することになったのだ。
主演はなんと私、矢部ミヤコでございます!
えへへ、なんか申し訳ねえだ!
クラスのツートップ美少女、真珠ちゃんと伊織ちゃんを差し置いて私が主役なんてねぇ。
あ、そうそう、真珠ちゃんは謎のイメチェンを果たし、ある日突然モヒカンみたいな感じになったのだ。
帽子を欠かさず被るようになったのはあの頃からかなぁ。
でも今では髪も伸びてきて、昔みたいなツインテールはまだまだ無理だけど、ショートカットの今も可愛さは変わらないのさ!
「ミヤコの!美少女格付け勝負!」
行き成りはじまりましたねぇ。
可愛らしい美少女が画面を所狭しと駆けまわてますよ!
私だけどね!
「はい、始まりました美少女かくどけ……格付け勝負!」
おい、誰だNG使ったやつ。
編集出てこいや!
「この勝負は私ミヤコが、二人の美少女が行う様々な行為を比べて、どっちがお金持ちの美少女で、どっちが貧乏な美少女かを当てる勝負です!」
観客が沸く。
ふふ……文化祭特別審査賞は私が頂いたな。
「では二人の美少女を紹介します!まずは市長と国会議員のサラブレット!生粋のお金持ち!金持ちオブ金持ち!リッチー・リッチ!」
「もういいから紹介して!」
「ショートカットも可愛い我らが女神!結城真珠ちゃんです!」
観客があまりの可愛さにオドロンパしている。
ちなみにオドロンパとは、みんなで踊って楽しむことである。
いや、しっかり見てろよ。
「続いて薄幸の美少女!貧乏なんかに負けないもん!やっと服が買ってもらえた!ちっさいけど元気元気!」
「だからもういいのぉ」
「萌え豚必見!吉木・フェアリー・伊織ちゃん!」
「変なミドルネーム付けないでよぉ」
それ行けロリコンども!
恐れ戦けその可愛さに!
あの二人がいるだけで我がクラスは三年は戦える!
4月にはクラス替えだけど!
「えぇ、企画の説明は難しいので、実際にやってみましょう!」
投げやり説明キター!
ガンガン行こうぜええ!
運ばれてきたのはAとB、二つの皿に乗ったウンコである。
「このどちらかが金持ち、どちらかが貧乏な美少女が出したウンコなんですねぇ」
「あんまりジロジロ見ないでね?」
「それじゃ当てらんないじゃん!」
「そうだけど……」
「ていうか貧乏人言うなし」
「そういう企画なもんで……。あ、そうそう。この他の判断材料として、このコップにはおしっこが、この小皿には鼻水と唾液も入ってます!」
画面の中の私は、真剣に二つを見比べる。
ちなみにこれはガチなので、私は本当に正解を知らない。
「ペロッ……しょっぱい……」
「ちょっとおお!なにやってるのおお!?」
「Aのおしっこを舐めたのだが?」
「なに平然としてるのおお!」
「私は真珠ちゃんと伊織ちゃんのおしっこなら飲める」
「ミヤコ……伊織は複雑な気持ちなのさぁ……」
その後も鼻水を舐めたり、本当におしっこを一気飲みしたりして場を沸かせる。
私の芸人魂舐めんなよ!
「でもやっぱりこの二つじゃ判かんないなぁ。じゃあ唾液も頂きますか」
「もう、そんなんで判るわけないじゃない……」
「いやいや、さすがにおしっこや鼻水は飲んだことないけど、唾液はキスした時に味知ってるし」
「……ちょっと!なに言って!」
「むむぅ?真珠もミヤコとチュウしたのぉ?」
「真珠もって!まさか伊織ちゃんもミヤコちゃんとキスしたの!?」
「二人とも!私を取り合って喧嘩しないで!」
「止めて!撮影中止!それどころじゃない!」
「ミヤコ……私だけって言った……」
「ちょっ!二人とも!ストップストップ!」
おい編集仕事しろ、ここはカットの場面だろうが。
かなりグダグダなタイミングで場面が切り替わる。
「ふぅ、気を取り直してと……うぅん!じゃあウンコで判断するしかないなぁ!」
だからその間は編集ポイントだろうが!
恥ずかしいわ!
「こっちのウンコは……臭っ!」
私はそう言って二人を見比べる。
「ふふ、なかなかポーカーフェイスだねぇ?」
「そんな手には乗りません」
「ミヤコ、ズルはダメェ」
「でも臭いのは本当だよ?何食べたらこんな臭いウンコが出るのかなぁ?」
「A5ランクの牛よ……」
「んん!?真珠ちゃんなにか言ったぁ!?」
「なんでもない……」
「で?こっちのウンコはぁ?ヘドロみたいにぐちゃぐちゃ、かなり下痢っぽいねぇ?」
「うぅ、ごめんなのぉ……」
「ええぇ!?なになに!?伊織ちゃんなんか言ったぁ!?」
「さっきから誘導尋問みたいでズルいのぉ!」
「ま、実は唾液で判ってたんだけどね。Aが真珠ちゃんでBが伊織ちゃんね」
「「えええ!?」」
「真珠ちゃんの唾液はいい匂いがして、伊織ちゃんの唾液は甘いの」
「ミヤコちゃん……」
「正直ちょっと引くのぉ……」
「えええ!?なんで!?愛じゃん!」
この後二人はなかなかキスさせてくれなかったなぁ。
「次は音楽でーす!壁の向こうで二人が演奏するので、それを私が当てます!ちなみに演奏に使えるのは、オナラとゲップ、尻太鼓だけでーす!」
企画の性質上、二人は喋れない。
反応を待つ私が痛々しい……。
「なんか無視されてるみたいで傷つく……。でも張り切って行くよ!じゃあAの演奏スタート!」
「ぷっ!ぷぴー!ゲプッ!パンパンパン!」
「……あんな美少女がこんな下品な演奏してると思うと……濡れるね!ではBの演奏!」
「ぷーーーーー!ゲッブ!バンパンパン!」
「ふむ、少し違うのだね?では観客の皆さんには特別に二人の様子をお見せしましょう!」
「「っ!?」」
「おお、これでも声を出さないとは……」
そして本当に隠しカメラによって映された、二人の演技中の映像が流れる。
二人は全裸になって、必死にオナラをしたりゲップをしたりと生き恥を晒している。
挙句真剣な顔でお尻を自分で叩いているのだ。
うぅ、可愛い。
「ちょっとこれは難問だねぇ……Aが伊織ちゃんで、Bが真珠ちゃん?」
「よっしゃああ!」
「間違えたのぉー!」
「うわぁ、超嬉しそうじゃん……」
「司会者さん?間違えたらどうなるんだっけ?」
「あの……罰ゲームですね?」
「初めはあれぇ!」
「指浣腸の刑よね!」
「うぅ……はいはい……すいませんねぇ、私のシーンなんて期待してないでしょうに……」
なぜか観客から「そんなことないよー!」「ミヤコちゃんの裸も見せろー!」等のヤジが飛ぶ。
マニアの方が来てらっしゃるのか……。
「ほら、スカート捲って!」
「浣腸って誰がするの?」
「俺がするぜ!」
「う、あんたかぁ……」
クラスの意地悪男子のリーダー、小池である。
「ほら!さっさと捲れ!あ?なんだ?パンツの上からでいいのか?」
「なんでお尻出さないといけないのよ……」
「俺の千年殺しは第二関節まで行くぜ?」
「いや、ドヤ顔で言われても……」
「指抜いた後、パンツが汚れてて恥ずかしい思いを……」
「脱ぎます」
私は従順にパンツを下す。
私のマンコがカメラに映される。
「おおお!ミヤコちゃんのマンコツルツル!」
「舐め舐めしたいいい!」
マニアの方の応援が暖かい。
いや、気持ち悪いけど。
「行くぞ!おうるらぁぁ!」
「ひぎいいいいい!」
「ではでは次行くよぉ」
「次ってなんだっけ?」
「感想を……述べよ……」
「ミヤコちゃん、次なに?」
「くそぉ……次は演出じゃい!てかこれこのまま続けるの!?」
「おうともさ」
「ひひゃああんん!指動かしちゃらめええ!」
「このカーテンの奥に、二人の女の子がいるの」
「私たちがイジメたなれの果てなんだがぁ……」
「どっちがイジメたやつか当てるんだよね!もう!さっさと行くよ!うひゃん!」
やっとこさ抜いてくれた小池の指は、本当に第二関節まで汚れていた。
私は小池の指の汚れを綺麗に舐めとると、悔しさを紛らわしながらカーテンを睨む。
するとAとBのカーテンが同時に開かれ、中には想像以上にグロッキーな二人の同級生が倒れていた。
「あぁ、神原さんだ……」
Aの被害者はご存じ成績優良者である神原さん。
全裸でお尻に的のようなものが描かれている。
「これは……ダーツ?」
お尻の的はダーツのように三重の円になっている。
「しかもこれ……火傷してる……」
お尻には所々火傷の跡がある。
これはなにで狙われたのか……。
「矢部……さ……」
「なに!?神原さん!しっかりして!死なないで!」
「いや……死なないけど……こ……れ……」
「これは……」
手に握っていたらしいロケット花火を渡される。
「ダイイングメッセージ……」
「死んで……ない……」
「かなり強烈な攻め方ね……これは参考になる……」
私は次にBへ向かう。
「ここが第二の殺人現場……」
「いやいや、私も死んでない」
「元木さん!?なんて姿に!」
「いや、割と普通でしょ?」
アイドル志望の元木さんは、一見なんてことないが、よく見ると腕や足に痣が出来ている。
「小さな痣……直径2mmにも満たない……もしかして!」
「ちょおおお!なになに!なんで脱がすの!」
「死体は黙ってろい!」
「えええ!?」
私は元木さんを剥ぎ、下着姿にする。
「さすがアイドル志望、すでにブラを着用済みとはね……」
「それ関係ないじゃん!恥ずかしいって!」
「そのフリフリが付いた可愛いブラとパンツはどこで買ったの!?」
「だから関係ないじゃん!」
「言いなさい!」
「いや、普通にランジェリーショップで……」
「ラ、ランジェリーショップ!?子供が行っていい場所なの!?」
「……いいんじゃない?」
「……今度連れてって」
「……うん」
「ってことで!これは恐らくBB弾による犯行ね!」
「あ、ちゃんと推理してたんだ……」
「でもこれだけで特定は……いや、まだ見てない場所もある!」
「ちょっと……これ以上は……」
「脱げええ!」
私は元木さんを更に剥いでいく。
パンツとブラを脱がしたその中には!
「私より大きい!」
「だから関係ないでしょ!?」
そこそこ膨らんだ胸を隠しながら元木さんが訴える。
「でも私が見たいのはこっちね……」
「ちょっとおおお!」
私は元木さんの足を開いて、綺麗なマンコを見る。
そして想像通りマンコにはBB弾が詰まっていた。
「やっぱりね……」
「なんでこれが予想出来るの!?名探偵なの!?」
「見た目は美少女!頭脳はおっさん!迷探偵ミヤコ!って言わせるなやーい!」
「うっざ!」
「でもこれで真相に近づいた……」
私は後ろで不敵に笑う美少女二人を交互に見つめる。
「わかったわ……」
「嘘でしょ!?これ本当にわかるもんなの!?」
「唾液で判断したミヤコならやりかねない……」
「一つだけ、そう、真実はいつも一つだけなの……」
「絶対言いたいだけだ!」
「Aの犯行には躊躇いがあった!それは凶器を落として行ったことからも明らか!」
「そ、そうかしら……」
「Bの犯行は明らかな私怨も含まれる!あそこまで酷いことしなくてもいい!」
「いやいや、そういう企画だしぃ……」
「よって!Aは真珠ちゃん!Bは伊織ちゃんよ!」
「その心は?」
「伊織ちゃんはペッタンコ!元木さんの胸が恨めしかった!そう、それだけのことよ……」
「はい外れー」
「ミヤコは口だけなのぉ」
「嘘だ!」
「次の罰ゲームなんだっけ?」
「犬と交尾ですぅ」
「特別ゲスト登場ね」
「話を聞いて!」
すると奥から木野さんがやって来た。
「久しぶり、みんな!」
「木野さん!退院してたの!?」
「ごめんね?サプライズゲストだったから……」
「そんなことの為に!?ちゃんと教えといてよ!」
「いや、ミヤコちゃん以外はみんな知ってたし」
「酷い!」
「というわけで、ロペ連れてきましたー!」
「わぁい!ロペだぁ!ひゃはは!くすぐったいよぉ!」
「ミヤコちゃん、戯れてる途中悪いんだけど、なにか忘れてない?」
「え?」
「ミヤコは今から犬と交尾」
「犬ってまさか……」
「わんっ!」
「ロペ大型犬じゃん!ってうわっ!」
「ロペは私と繋がってた時間が長すぎて、人間の女の子が大好きになっちゃったの。今日はお相手よろしくね?」
「ちょっと!まじ犯される!ひぃ!やああ!」
ロペの凶悪なちんぽが私のマンコに当たる。
木野さんは思ったより強い力で私を抑えてくる。
うん、元気になって何よりだ。
「ひ、ひぃぃ!はああん!うひゅううう!大きいよぉおお!あん!あああん!」
「前から思ってたけど、ミヤコはセクシーだよねぇ」
「喘ぎ方がエッチいわよね」
「ひひゃああんん!」
結局私はがっつり犯されて、撮影は次の日に延期になった。
「はい、というわけで次でラストでーす!」
「ミヤコ、昨日はお疲れですぅ」
「編集難しくなるから昨日とか言わないように!」
「ミヤコちゃんはやたらと編集を気にするわよね……」
「最後の勝負は絵画です!二人が作った芸術作品を当てます!」
「うぅ、これも恥ずかしい……」
「ミヤコちゃんは外せば罰ゲームだけど、私たちはなんで初めっから、罰みたいなことさせられるのかな……」
AとBの二つの絵が運ばれてくる。
「これはなんとも……」
二つの絵は、それぞれお尻を紙に付け、少しずつウンコをしながら描いたものである。
AはMIYAKO LOVEと書かれていて、Bはハートの中にミヤコと書かれている。
「二人とも!結婚しよう!」
「テーマが『ミヤコちゃんへの愛を表現せよ』だったのよ?」
「絶対テーマ決めたのミヤコだしぃ」
「そうだが?なにか?」
「開き直ったわね」
「小賢しいなぁ……」
私は気を取り直して二つの絵を見比べる。
てかこれ絵なのか?字じゃね?とか思いつつも見比べる。
「これは明白ではないかね?」
「なんでよ……」
「だってAの方はヒジキとかコーンとか残ってる……」
「だったらなんなのかねぇ?」
「しかもBは下痢便……」
「なんのことかわからないわねぇ……」
「いやいや、明らかにAが真珠ちゃんで、Bが伊織ちゃんでしょ?初めの問題でも伊織ちゃん下痢便だったし、ヒジキとかコーンとか、まともな物入ってる方は真珠ちゃんだろうし……」
「それでいいの……?」
「いやいや、念押されても……」
「ふぁいなるあんさぁー?」
「古いなぁ……いやいや、引っ掛けても無駄だよ、残念だけど勝負は勝負、Aが真珠ちゃんで、Bが伊織ちゃん!これで決まり!」
「ふふふ……」
「ねえねえ、ミヤコちゃん?」
「うぅ……なに?」
「三回負けたら罰ゲームなにか知ってる?」
「え?な、なんだっけ?負ける気なんて無かったから知らないや……」
「三回負けたらねぇ、公園にある小便小僧とセックスだよぉ?」
「そ、そうなんだぁ……でもよかった、正解……だもんね?」
「えへへー」
「うふっ」
二人が優しく微笑んで、画面が暗転する。
「ちょっと待って!あんなの引っ掛けだよ!」
「だからなんなの?勝負だもん、仕方ないでしょ?」
「いやいや!判んないってあんなの!」
「ミヤコは往生際が悪いよぉ?」
「だってその日たまたま真珠ちゃんが下痢だったとか!前の日に伊織ちゃんが給食食べてたとか知らないじゃん!」
「愛が足りないんじゃない?」
「ミヤコが悪い」
「うぅぅ……わかったわよ!やればいいんでしょ!?もう!」
「頑張れー!」
「ふれぇ!ふれぇ!」
私は噴水の前で全裸になり土下座する。
「私とセックスしてください!お願いします!」
もちろん小便小僧は何も言わない。
黙って小さなおちんちんから水を出し続けるだけだ。
そう、水が出ているのだ……。
「無理じゃない?」
後ろに控えるクラスメートに問うも、答えは笑顔のみ。
「はぁ……」
私は意を決して台座によじ登る。
そして勢いをつけて……。
「えい!冷たっ!ひにゃああん!入ったぁ!だめえええ!どんどん水が入って!ふはああん!」
小便小僧にしがみつき、腰を振る私が映し出されている。
見る見るうちにお腹が大きくなっていく。
それと同時にエンドロールのスタッフ紹介が流れる。
……っておい!ちゃんと処理してから終われよ!
なに被せてんの!?
ちゃんと撮ったじゃん!エンディング!
この後私が噴水に落ちて、水から這い上がってグチャグチャの顔で一言いうやつ!
あれおいしかったのに!
あ!落ちた落ちた!
よかったこれから!
『完』
「って一言言わせろやーい!」
「よおおおー!」
「面白かったぜええ!」
「ミヤコちゃん最高!」
「お!あれ本物!?」
「可愛い!」
つい立ち上がって叫んでしまった私を観客が称賛する。
「あ、どうも……どうもどうも……えへへ……」
ちなみに真珠ちゃんと伊織ちゃんは「あんなの見てられない。行く人の気が知れない」との理由で今日は欠席です。
うぅん、結構楽しかったけどなぁ?
大好きな二人とイチャつけたしね!
というわけで、私たちの文化祭は大成功で幕を閉じたのでした。
ちなみに文化祭特別審査賞は私が勝手に作った妄想なので、特に賞とかはありませんでした。